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デリバリィー事業(三重同工会会員の産業分野における実学、経験を母校の生徒及び広く一般住民にも公開する講演会)として、令和7年1月8日に梶間靖郎氏を招聘し松阪工業高校にて講演会を開催した。
講師は本校化学科を昭和29年に卒業し、その後三重大学水産学部に入学し船乗りになり、世界中を航海し70歳で引退されました。
今回の講演会は、赤壁93号に投稿していただいた「梶間 お前なんで船乗りになったんや、なんでやー」を基に講演された。
はじめに、日本には、幼少期に非常に厳しい時代(今のレバノンやパレスチナ、ウクライナ等の状態)があったことを忘れないでほしい、 これらの時代を経験している私たちが、今の若い人たちに語りつなげていかなければならないとのを強調された。
本題の、松工を卒業したのに何で船乗りになったのか、卒業後の進路を決めるとき、父親の一言「進学」。その後、受験勉強に励むが、工学部を不合格、しかし、三重大学水産学部に合格。そして、大学1年の夏ボート操練、水泳実習いおいて、みんなの前で「うまく出来た」と教員に褒められ、その一言で、今までの引っ込み思案の自分から完全に脱皮できたことが、その後の人生に進む大きな要素となったと、語られた。
70歳まで乗船したが、最後の10年は、日本人は、自分一人、あとは全員外国人との混乗、会話は英語、英会話は「度胸」が一番と外国船員に秘訣を教わり、それからは、Japanese English で気軽に英会話を楽しんだ、とのこと。英会話の重要性を実感する。
最後に 生徒たちに一言
「人間万事塞翁が馬 人生楽ありゃ苦もあるさー 涙の痕には虹もある」 人生90年を振り返ってみると、本当にあざなえる縄のごとく、好調、不調入れ替わっていくことが多くありました、当時は何もわからず無我夢中で過ごしていましたが、引退した後、ゆっくりと人生を振り返ってみると、山あり谷あり、楽あり苦ありと我ながら感心しています。皆さんも松工を卒業して社会に出て行かれますが、好調時には手綱を引き締め不調時には希望を捨てずに我慢をして世間の荒波に立ち向かっていかれることを祈っています。
と、エールを送り、講演を終了しました。有難うございました。
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