海苔の歴史

"2月6日は海苔の日”

「海苔」が歴史に現れる最初の記述は、常陸国風土記(現在の茨城県)に、倭武命がこの地を巡行し,静かな浜辺に海苔の乾してある、美しい光景に眼を惹かれ,「能里波麻(のりはま)の村」と、名ずけたとあります。
 その後、飛鳥、奈良時代には、中国大陸文化(特に仏教)の伝来により、肉食が少なくなり、海の幸・山の幸が食卓にのぼるようになります。

大宝律令(西暦702年)の制定により租税の調(税金)として「海苔」が産地諸国の物産として徴収されたと記録されています。それにちなんで2月6日を”海苔の日”と定めました。(昭和42年に制定)
平安時代から室町時代には、精進料理、茶席料理に使われ重用されました。
この頃までは,採った生海苔をそのまま広げて乾燥したものでしたが、江戸時代の中期には、生海苔を紙状にすいて乾し上げたもの(漉き海苔=乾海苔)が登場します。
この頃、貨幣経済の発展により商品生産が発達し、地名を冠した特産品が生まれました。その中でも「浅草海苔」に代表されます。 
江戸の宝永から享保(西暦1700年頃)、料理食物文化が栄え、ヒビたて、のり抄きが始められ「海苔」の商品化が一段と進んだ時代です。「海苔巻き寿司」もこの時代にでき、1780年頃大流行しました。  

現在に至り、焼海苔、味付け海苔に製造して、進物用、おにぎり、ふりかけ等多方面に利用され、年間100億枚の海苔が食されております。 


参考文献:海苔の歴史  著者: 宮下章 

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