新型コロナウイルス感染症対応休業支援金の受付が始まりました

◆個人向け新型コロナ対応休業支援金とは?

雇用調整助成金が活用できない企業の労働者を対象に、休業実績に応じて賃金の8割が支給(上限月額33万円)されます。

雇用されていれば、雇用保険被保険者でなくても、学生アルバイトや外国人労働者、技能実習生は対象となります。登録型派遣、日雇派遣労働者も、要件を満たせば対象となりますが、海外勤務者や日雇労働者、地方公共団体の非常勤公務員は対象となりません。

◆申請方法等

 申請は、労働者本人または事業主のどちらか一方が行えばよく、事業主申請の場合も申請者本人の口座に振り込まれます。

 申請には、支給申請書と支給要件確認書(事業主提出の場合は続紙も)、本人確認書類、振込先口座のキャッシュカードや通帳のコピー、休業前および休業中の賃金額が確認できる書類のコピーが必要です。

●本人申請の場合も事業主は要件確認書に記入

 支給要件確認書には、事業主による休業証明のための記入欄(以下、「事業主欄」という)があり、厚生労働省のQ&Aでは、労働者の雇用、賃金支払いの事実や休業の事実について、最低限事業主からの確認が必要とされています。

 事業主が休業証明を拒んだ場合、労働者は、事業主の協力が得られない旨をその背景事情とともに記載して申告することとなり、事業主は労働局から報告を求められます。

 なお、故意に偽りの証明を行い支援金を受けることは不正受給にあたり、支給決定取消しだけでなく、全額返還、また不正受給の日の翌日から納付の日までの年3%の延滞金および返還額の2倍相当額の納付が命じられ、事業主名等の公表もされます。

●休業中の賃金額が確認できる書類について

 賃金台帳、給与明細、賃金の振込通帳の3種類により賃金額を確認できない場合は支給できないとされています(新卒者で1日も勤務していない場合等は、雇用契約書・労働条件通知書等を添付)。これらの書類提供に関しても、事業主の協力が必要です。

●申請書送付先

下記にて申請書類の形式的な確認を行ったのち、管轄都道府県労働局の支援金集中処理センターに振り分けられます。

600-8799 日本郵便株式会社京都中央郵便局留置

厚生労働省新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金担当

 

 

東海コンサルティンググループ  東海労務経営管理協会/東海建設業福祉労務協会

職場のトラブル相談「いじめ・嫌がらせ」がトップ

◆個別労働紛争解決制度とは

個別労働紛争解決制度は、職場の労使トラブルの当事者が利用できる、3つのトラブル解決方法(労働相談、助言・指導、あっせん)のことです。労働相談は全国にある総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署に設置)で受け付けており、助言・指導は労働局長によるもの、あっせんは紛争調整委員会によるものとなります。

主に労働者側からの利用になりますが、使用者側からの利用も可能で、費用は無料です。

個別労働紛争解決制度によると、訴訟による方法よりもトラブル解決までの期間が短いという傾向があり、これは労使双方にとってメリットです。また、訴訟によるよりも解決のための費用が安く収まるのは、会社にとってメリットです。

トラブルは、大事(おおごと)になる前に対処するのが大事(だいじ)です。

◆令和元年度の状況

厚生労働省のまとめた令和元年度の状況では、「労働相談」(総合労働相談)件数は、12年連続で100万件を超えて、高止まりしています。このうち、労働条件その他の労働関係に関する事項のトラブル相談(労働基準法違反の疑いがある内容以外の民事上の個別労働紛争相談)は約28万件となっています。

そして近年、「民事上の個別労働紛争相談」、「助言・指導」、「あっせん」のいずれについても、「いじめ・嫌がらせ」に関する内容が、過去6年以上、相談件数のトップとなっていることが特徴となっています。

◆パワハラ防止法の施行

こうした情勢を背景に、職場のパワハラが問題となっており、今年6月にはパワハラ防止法(労働施策総合推進法)が施行され、企業にはパワハラを防止するための措置(就業規則や服務規律への企業の方針の明確化、相談窓口の設置、研修の実施、当事者のプライバシー保護等)が義務付けられました。中小企業については、2022年3月31日までの努力義務期間を設けたうえで、2022年4月1日から適用されます。

「あの会社でパワハラを受けた」といったことが、口コミやSNS等で広まってしまうと(その真偽はさておき)、企業にとっては人材採用や経営の面で悪影響があります。労使トラブルの芽は小さいうちに解決するようにしたいですね。

【厚生労働省「令和元年度個別労働紛争解決制度の施行状況」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000643973.pdf

新型コロナ感染症による社会保険の標準報酬月額の特例改定

◆標準報酬月額の特例改定

今般の新型コロナウイルス感染症の影響により休業した方で、休業により報酬が著しく下がった方について、一定の条件に該当する場合は、事業主からの届出により、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を、通常の随時改定(4か月目に改定)によらず、特例により翌月から改定可能となりました

◆対象となる方

以下の3つの要件すべてに該当している方が対象となります。

① 事業主が新型コロナウイルス感染症の影響により休業(時間単位を含む)させたことにより、急減月(令和2年4月から7月までの間の1か月であって、休業により報酬が著しく低下した月として事業主が届け出た月)が生じた方

② 急減月に支払われた報酬の総額(1か月分)に該当する標準報酬月額が、既に設定されている標準報酬月額に比べて、2等級以上下がった方

※固定的賃金(基本給、日給等単価等)の変動がない場合も対象となります。

③ 特例による改定を行うことについて、本人が書面により同意している方

※被保険者本人の十分な理解に基づく事前の同意が必要です(改定後の標準報酬月額に基づき、傷病手当金、出産手当金および年金の額が算出されることへの同意を含む)。

※本特例措置は、同一の被保険者について複数回申請を行うことはできません。

◆対象となる保険料

令和2年4月から7月までの間に休業により報酬等が急減した場合に、その翌月の令和2年5月から8月分保険料が対象となります。

※令和3年1月末日までに届出があったものが対象となります。それまでの間は遡及して申請が可能ですが、給与事務の複雑化や年末調整等への影響を最小限とするため、改定をしようとする場合はできるだけ早めの手続きが求められます。

◆注意事項

・通常の月額変更届・算定基礎届と提出先が異なります。

⇒管轄の年金事務所に郵送、もしくは窓口へ提出します。

・通常の月額変更届・算定基礎届と様式が異なります。

⇒届書および申立書は、日本年金機構ホームページからダウンロードできます。

・この特例改定の届出は、電子証明書を利用したe-Govからの電子申請やGビズIDを利用した電子申請、電子媒体による申請には現時点では対応していません。

・特例改定の届出を行うか否かにかかわらず、通常の算定基礎届の提出は変更なく必用です。

障害者雇用の取組みが優良な中小企業への認定制度について
                                                                                      
   ◆今年4月に改正障害者雇用促進法が施行され、障害者雇用に関する
優良な中小企業への認定制度(もにす認定制度)が新たに創設されました。
厚生労働省は、公募によって決定した障害者雇用優良中小事業主認定マーク
(愛称:もにす)のデザインを公表しました。

このロゴマークは、障害者を企業が丸く優しく包み込み、多様性を
受け入れ、「共に社会貢献をしていこう!」という前向きな想いを
表したキャラクターで、「もにす」という愛称は、共に進む(ともに
すすむ)という言葉と、企業と障害者が共に明るい未来や社会に進んでいくことを期待して名付けられました。

◆認定事業主になるには?

障害者雇用に関する優良な中小企業への認定制度は、ポイント制で実施され、下記の要件を満たす中小企業(常時雇用する労働者が300人以下の事業主)が優良な事業主として認定されます。

① 障害者雇用への取組みなどの認定基準(※)に基づき、50点中20点以上であること

② 雇用率制度の対象障害者を法定雇用障害者数以上雇用していること

③ 指定就労支援A型の利用者を除き、雇用率制度の対象障害者を1名以上雇用していること

④ 障害者雇用促進法および同法に基づく命令その他関係法令に違反する重大な事実がないことなど

※認定基準は、厚生労働省ホームページに掲載されている「障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度申請マニュアル(事業主向け)」をご確認ください。

また、認定事業主になるための手続きや様式、必要書類は、厚生労働省ホームページに掲載されています。

◆認定のメリット

 厚生労働大臣から認定を受けた企業は、認定マークを商品、広告、求人票、名刺、書類などに表示することができ、障害者の雇用の促進・安定に関する取組みが優良な企業であることを採用活動や取引先等にアピールすることができます。

また、日本政策金融公庫の低利融資の対象となることや、公共調達で有利になることなども期待できます。

テレワークで長時間労働~連合調査より
◆調査で明らかになったテレワーク実態

 日本労働組合総連合会(以下、連合)は、テレワークで働く人の意識や実態を把握するため、「テレワークに関する調査」を公表しました。調査では、「通常の勤務よりも長時間労働になることがあった」と半数超(51.5%)が回答しました。テレワークでは、仕事と仕事以外の切分けが難しく、長時間労働になりやすいという問題が以前から指摘されています。これらを実感した労働者が多かったことがわかります。それでも、テレワークの継続を「希望する」と回答した人は 81.8%となり、多くの人がメリットを感じたことがわかります。しかし、この調査で気になるのが、労働時間管理についてです。時間外・休日労働をしたにもかかわらず申告していない回答者が 6 割超(65.1%)、また時間外・休日労働をしたにもかかわらず勤務先に認められないという回答者が半数超(56.4%)いました。

◆テレワークでも労働時間管理は必要

 テレワークであろうと労基法は適用されます。みなし労働時間制が適用される労働者や労基法第41条に規定する労働者を除き、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」に基づいて、適切に労働時間管理を行わなければなりません。実労働時間やみなされた労働時間が法定労働時間を超える場合や法定休日に労働を行わせる場合は、36協定の締結、届出及び割増賃金の支払いが必要です。また、現実に深夜に労働した場合は、深夜労働に係る割増賃金の支払いが必要です。これらを放置すれば、労務トラブルに発展しかねません。

◆実態にあった適切な労働時間管理を

 時間外労働等について労働者からの事前申告がなかったり、申告に対して許可を与えなかった場合でも、業務量が過大であったり、明示、黙示の指揮命令があったと解しうる場合には、労働時間に該当します。テレワークを行う労働者は、業務に従事した時間を日報等において記録し、使用者はそれをもって当該労働者に係る労働時間の状況の適切な把握に努め、必要に応じて労働時間や業務内容等について見直すことが望ましいとされています。自社の実態にあった管理、制度の選択ができるよう、適宜見直していきましょう。

事 務 所 た よ り

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東海労務経営管理センター
松田行政書士事務所

8月の税務と労務の手続[提出先・納付先]

11

  源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]

  雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合>

[公共職業安定所]

31

  個人事業税の納付<第1期分>[郵便局または銀行]

  個人の道府県民税・市町村民税の納付<第2期分>[郵便局または銀行]

  健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]

  健康保険印紙受払等報告書の提出[年金事務所]

  労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出

[公共職業安定所]

  外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日>

[公共職業安定所]

  労働保険の今年度の概算保険料の申告と昨年度分の確定保険料の申告書の提出期限<年度更新>[労働基準監督署]

※提出・納付期限が、土曜・日曜・祭日と重なる場合は、翌日になります。

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精神障害の労災が最多に

~令和元年度「過労死等の労災補償状況」より

◆仕事が原因で精神疾患 労災申請・認定ともに最多

令和元年度の「過労死等の労災補償状況」が公表されました。厚生労働省は、過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスが原因で発病した精神障害の状況について、平成14年から、労災請求件数や労災保険給付を決定した支給決定件数などを年1回、取りまとめています。

本調査によれば、仕事が原因で精神疾患にかかり令和元年度(2019年度)に労災申請したのは2,060件、支給決定件数は509件となり、いずれも統計開始以降最多でした。

◆業種別では「医療・福祉」が最多

請求件数でみると、業種別(大分類)では、「医療、福祉」426件、「製造業」352件、「卸売業、小売業」279件の順に多くなっており、支給決定件数でみると、業種別(中分類)では、「社会保険・社会福祉・介護事業」が48件と最も多く、次いで「医療業」(30件)、「道路貨物運送業」(29件)と続きました。年齢別では、請求件数は「4049歳」639件、「3039歳」509件、「2029歳」432件、支給決定件数は「4049歳」170件、「3039歳」132件、「2029歳」116件の順に多くなっています。

◆パワハラ法制化による労災認定基準の改正

令和2年5月29日付けで精神障害の労災認定の基準が改正され、具体的出来事等に「パワーハラスメント」が追加されました。労災認定基準にパワハラの類型が新設されたことで、より早期にパワハラの問題が認識されることになります。会社にとっては、一層パワハラ問題も意識した対策が必要になってくるでしょう。

◆新型コロナウイルス感染症の影響

また、現在新型コロナウイルスの流行により、治療に当たる医療関係者はじめエッセンシャルワーカー等のメンタルヘルスの問題がたびたび話題に上っています。新型コロナウイルス感染症による働き方や環境の変化に伴い業務過多が生じ、結果的に長時間労働に陥ってしまうというようなケースもあります。

今後、様々な変化を踏まえ、企業としても労災が起きないような環境づくりに取り組んでいきたいところです。