インターンシップに参加する学生が増加しています!

内閣府から、平成30年度卒業・修了予定の大学生および大学院生を対象にした調査「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(平成30年度)」の結果が出されました。今回は、その中のインターンシップについて、取り上げます。

◆「インターンシップ」とは?

学生が夏休みなどを利用し、企業や官公庁、非営利団体などに行って一定期間就業体験し、実際にどのような仕事をしているのだろう、会社の雰囲気はどんな感じか、といった経験を積むことのできる制度です。

インターンシップについては、参加したことがある者の割合が年々増加している実態が明らかとなっています。下記、調査結果をご紹介します。

◆インターンシップ参加経験の有無

2019年度は7割以上がインターンシップに参加したことがあると回答(複数回参加50.7%、1回参加22.5%)しており、2015年度(複数回参加25.5%、1回参加25.6%)以降、増加していることがわかりました。

◆インターンシップ参加時期

インターンシップ参加の時期は、大学3年生・大学院1年生の「1月~3月」の参加割合が最も高く、次いで大学3年生・大学院1年生の「7月~9月」、大学3年生・大学院1年生の「10月~12月」の割合が高くなっていることがわかりました。大学1年生、2年生、4年生、大学院2年生の参加率にくらべ、圧倒的に高い状況でした。

インターンシップは1日から数カ月間に及ぶものまで様々で、内容も多様化しているようで、就業体験を伴わないものもあります。

◆1日間のインターンシップの参加状況

インターンシップに1回のみ参加したことがある場合で参加日数が「1日」であった割合は約5割に上っています(2015年度以降この回答割合は増加)。インターンシップに複数回参加したことがある場合で1日間のインターンシップに参加したことがある割合は9割以上でした(上記と同様に2015年度以降増加)。

インターンシップへのすべての参加回数のうち、1日間のインターンシップへの参加回数が占める割合を集計すると、約7割が1日間のインターンシップであったこともわかりました。

◆1日間のインターンシップの就業体験等との関係性

参加した1日間のインターンシップのなかで、就業体験等を伴っていなかったものの割合を集計すると、約4割が就業体験を伴わないものであったことがわかりました(2017年度と同程度)。

【厚生労働省「勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会」報告書(PDF)0

中小企業の半数が「継続雇用65歳超義務化」に反対~日商・東商調査

◆中小企業の「リアル」を調査

日本・東京商工会議所は、「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」と併せ、「高齢者雇用の拡大に関する調査」の結果を公表しています(調査対象:全国の中小企業2,881社、調査期間:20181022日~12月3日)2019年1月9日、日本・東京商工会議所は昨年1012月に中小企業2,881社(従業員規模300人未満の企業が約9割)。

その概要をご紹介します。

◆高年齢者雇用安定法の対応状況は?

現行の対応状況は、「希望者対象の継続雇用制度導入」が72.7%、「65歳までの定年制導入」が19.2%、「定年制の廃止」が5.1%でした。

定年前・後における給与水準の変化について、「職務内容と責任の水準が変わるため給与水準を下げている」が53.9%に上る一方、「職務内容と責任の程度は同程度だが給与水準を下げている」が16.3%で、こうした企業は今後、同一労働同一賃金に向け対応が必要です。

給与水準を下げている企業の定年後の給与水準は、「定年前の7~8割程度」が57.3%、「定年前の5~6割」が24.0%で、「5割未満」は3.0%でした。

◆7割超が65歳超を雇用する一方、半数が「義務化」に反対

65歳超を雇用する企業の割合は73.7%で、2016年調査結果より2.6%増えました。

65歳超への義務化」には、「影響はない」が44.0%だった一方、「雇用しているが義務化には反対」29.7%、「65歳までは雇用できるがそれ以上の対応は難しい」20.8%で、義務化に反対する割合が50.5%でした。しかしながら、2016年調査結果の57.2%に比べて下がっており、中小企業において高齢者雇用が進んでいる実態がうかがえます。

義務化された場合の対応については、「不明」が28.5%ながら、「定年は60歳のまま、希望者を65歳超まで再雇用する」32.4%、「65歳を定年とし、希望者を65歳超まで再雇用する」26.0%で、定年引上げも視野に入れている企業が一定数あります。

存在が認知されていないことも! 「産業医」、活用できていますか?

◆労務管理上の課題解決の要となる「産業医」

2016年の改正がん対策基本法により、企業はがんに罹患した労働者の就労への配慮が求められています。また、2017年に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2017」(骨太の方針)では、働き方改革の1つとして、「治療と仕事の両立推進」が盛り込まれました。現在、病気になった労働者の就労継続は、労務管理上の大きな課題となっています。

両立の推進を行う上では、労働者を中心として、事業場(事業者、人事労務担当者、上司・同僚等、労働組合、産業医)、医療機関(主治医、看護師、医療ソーシャルワーカー等)、地域の支援機関(産業保健総合支援センター、保健所、社会保険労務士等)といった関係者が連携することが望まれます。中でも産業医は、労働者と事業者の間に立つ存在として、関係者間の調整機能を果たすことが求められる、重要性の高い存在です。

◆働く患者の75%が「産業医」の存在を知らない!

しかし、アフラック生命保険会社の調査で、企業における産業医の認知度・活用度は非常に低いことがわかりました。

同社の「がんと就労に関する意識調査」結果報告(2018111日発表)によると、調査対象中、産業医を有すると推定される規模の企業に勤めている患者は65%と推定されるところ、「産業医がいる」と認知しているのは約25%にとどまりました。また、経営者においても、産業医または産業保健総合支援センターに相談していない経営者が約70%、がん患者の就労相談についても話し合ったことがない経営者が約60%と、産業医を活用することができていません。

◆「治療と仕事の両立支援」のために

病気になった労働者の就労継続には、産業医が関与することが効果的とされています。産業医について、その存在、日常的な健康管理や両立支援の要であることを労働者に周知するとともに、企業としても活用を図っていくことが大切です。産業医と上手に連携して、「治療と仕事の両立支援」に取り組んでいきましょう。

「働き方改革関連法」実際の認知度はまだ低い?~日商・東商調査

◆働き方改革関連法の実際の認知度はまだ低い?

本年4月から順次施行される働き方改革関連法の施行に向けて、企業でも対応への取組みを始めているところは多いでしょう。一方で、法律の内容や施行時期を知らないという企業もまだ多いようです。

日本・東京商工会議所が公表した「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」(調査対象:全国の中小企業2,881社、調査期間:20181022日~12月3日)によれば、 法律の内容について「知らない」と回答した企業は、「時間外労働の上限規制」が39.3%、「年次有給休暇の取得義務化」が24.3%、「同一労働同一賃金」が47.8%、「中小企業への月60時間超の割増賃金率の猶予措置廃止」が51.7%、「労働時間等に係る管理簿の作成義務」が53.0%を占めたそうです。

50人以外の企業で「同一労働同一賃金」の内容を知らない企業は約6割

その中でも、働き方改革関連法の目玉の1つである「同一労働同一賃金」については、「時間外労働の上限規制」、「年次有給休暇の取得義務化」に比べて認知度は低く、50人以下の企業では、法律の内容や施行時期について「知らない」と回答した企業は約6割を占めたそうです。

◆対応済み企業は半数に満たない

「時間外労働の上限規制」、「年次有給休暇の取得義務化」、「同一労働同一賃金」について、「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業の割合は、いずれも半数に満たないという結果も出ています。「法律の名称・内容を知っている」と回答した企業に限っても、「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業の割合は6割に満たず、特に「同一労働同一賃金」については36%という結果になっています。

◆企業は早めの対応を

「働き方改革」については、ニュースでも盛んに取り上げられているところですが、関連法について対応できていない企業や、そもそも内容を知らないという企業はまだ多いことがわかります。施行日は近づいていきます。取組みを始めてすぐ対応できるわけではありませんので、早めの対応が求められるところです。 

「毎月勤労統計」不適切調査で過少給付延べ1,973万人、567億円

◆昨年12月に発覚、2004年から

厚生労働省の「毎月勤労統計」の調査手法が誤っていたことが失業給付などの過小給付につながったとして、大きな問題になっています。

毎月勤労統計は、従業員の給与の変化などを把握する目的で実施されています。調査対象は、全国の従業員5人以上の事業所。5~499人の事業所は無作為に抽出し、500人以上の事業所はすべてで、合わせて約3万3,000事業所となります。

厚生労働省は、調査を都道府県を通じて実施していますが、15年前の2004年から、東京都内の従業員500人以上の事業所については3分の1程度しか調査していませんでした。その理由や調査した事業所の選び方は明らかにされていません。

問題が発覚したきっかけは、昨年12月、厚生労働省の担当職員が総務省の統計委員会の打合せで「東京以外の地域でも従業員500人以上の事業所について抽出調査を実施したい」と発言したことだとされています。これにより重大なルール違反だとの声が上がり、問題が表面化しました。

◆雇用保険や労災保険で過小給付

規模の大きな事業所は給付水準が高い傾向にあります。このため、多くの事業所を調査していなかったことで、統計の平均給与額が本来よりも低く算出されました。この統計結果が雇用保険や労災保険を給付する際の算定根拠になっていることから、給付水準が押し下げられてしまいました。担当職員らは不適切な調査と認識しながら、組織全体で情報を共有していませんでした。

過少給付の対象者は延べ1,973人で、総額は537.5億円に上ります。政府は、過少給付のあったすべての対象者に不足分の追加給付を行います。

厚生労働省によると、過少給付で最も多かったのは、失業などの雇用保険で、延べ約1,900万人に計約280億円。休業補償などの労災保険でも延べ約72万人に計約241.5億円となりました。ほかに、船員保険で約1万人に計約16億円の過少支給がありました。追加給付の1人当たりの平均額は、雇用保険で約1,400円で、労災保険の年金給付では約9万円に上ります。

国庫負担分の積み増しのため、政府は平成31年度予算案の閣議決定をやり直します。

根本厚生労働大臣は記者会見し、「極めて遺憾であり、国民の皆様にご迷惑をおかけしたことを心よりおわび申し上げる」と謝罪。国の統計制度を所管する石田真敏総務相は会見で「再発防止に向け、具体策を検討するよう事務方に指示した」と述べました。

 

                                                                                                                                     

                  

 

東海コンサルティンググループ  東海労務経営管理協会/東海建設業福祉労務協会

https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000462016.pdf

注目裁判例から考える皆勤手当

◆ハマキョウレックス事件の差戻審判決

昨年6月は、正規雇用と非正規雇用との待遇格差に関する大きな最高裁判決(長澤運輸事件とハマキョウレックス事件)があり、たいへん注目を集めました。このうちハマキョウレックス事件は、被上告人が皆勤手当の支給要件を満たしているか等について審理を尽くさせる目的で差戻しとなっていましたが、この差戻後の大阪高裁判決が1221日にあり、契約社員に対する皆勤手当の不支給は不合理な差にあたるとして、皆勤手当相当額32万円(32カ月分)の支払いが命じられました。

◆皆勤手当とは

一般的に「皆勤手当」は、一定期間内においてまったく欠勤しなかった従業員に支給される手当をいいます。特に業務の多くがシフト制である会社や、欠員の交代要員の確保が難しい会社などにおいて、従業員の欠勤や遅刻の抑制、積極的な出勤の奨励を目的として導入される傾向にあります。時間外労働等の割増賃金を計算する際は、基準となる賃金に含まれます。

「精勤手当」「出勤手当」等という場合もあります。「精勤」は「熱心に勤務する」というような意味の言葉ですので、「1日も欠勤しない」というほど厳密なニュアンスはないものの、その趣旨は皆勤手当と同様です。

◆皆勤手当の導入割合

労働政策研究・研修機構「企業の諸手当等の人事処遇制度に関する調査」によると、精皆勤手当・出勤手当を制度化している企業の割合は、期間を定めずに雇われている常用労働者で22.3%、パートタイム労働者で8.6%となっています。正規雇用に比べ、非正規雇用への支給が少ないのが現状です。

◆「不合理な格差」はNG

上記差戻判決は、正社員と契約社員の間で職務内容(配送業務)が同じであり、出勤する従業員を確保する必要性も同じであるとして、皆勤手当について格差を認めませんでした。昨年末には、いわゆる「同一労働同一賃金ガイドライン」も公表されました。皆勤手当だけでなく、さまざまな待遇において不合理な格差は認められない時代となっていることに、留意が必要です。

事 務 所 た よ り

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東海労務経営管理センター
松田行政書士事務所

2月の税務と労務の手続[提出先・納付先]

1

○ 贈与税の申告受付開始<3月15日まで>[税務署]

12

  源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]

  雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合>

[公共職業安定所]

  労働保険一括有期事業開始届の提出<前月以降に一括有期事業を開始している場合>

[労働基準監督署]

18

  所得税の確定申告受付開始<3月15日まで>[税務署]

※なお、還付申告については2月15日以前でも受付可能。

28

  じん肺健康管理実施状況報告の提出[労働基準監督署]

  健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]

  健康保険印紙受払等報告書の提出[年金事務所]

  労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出[公共職業安定所]

  外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]

  固定資産税・都市計画税の納付<第4期>[郵便局または銀行]

※都・市町村によっては異なる

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