11月の税務と労務の手続[提出先・納付先]

11

  源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]

  雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合>

[公共職業安定所] 

15

  所得税の予定納税額の減額承認申請書(1031日の現況)の提出[税務署] 

122

  個人事業税の納付<第2期分>[郵便局または銀行]

  所得税の予定納税額の納付<第2期分>[郵便局または銀行]

  健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]

  健康保険印紙受払等報告書の提出[年金事務所]

  労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出[公共職業安定所]

  外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日>

[公共職業安定所]

労働者不足への対処法~労働経済動向調査からわかる他社の取組み

◆約7割の企業が対策を講じている

厚生労働省から、「労働経済動向調査(2019年8月)」の結果が公表されました。同調査は、景気の変動が雇用などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題点を把握することを目的に、四半期ごとに実施しているものです。

今回は、特別調査項目として挙がった「労働者不足の対処方法」について取り上げ、労働者が不足していると回答した企業が、人手不足対策として、どのような取組みを行っているのか、みていきます。

◆トップは『正社員等採用・正社員以外から正社員への登用の増加』

現在、労働者が不足していて、かつ、過去1年間に何らかの「対処をした」事業所の割合は70%、今後1年間に「対処をする予定」の事業所の割合は66%でした。対処策としては、過去1年間・今後1年間とも『正社員等採用・正社員以外から正社員への登用の増加』の割合が最も多く挙がりました(過去1年間:63%、今後1年間:61%)。

ほかには、「臨時、パートタイムの増加」(過去1年間:44%、今後1年間:44%)、『派遣労働者の活用』(過去1年間:40%、今後1年間:36%)、『配置転換・出向者の受入れ』(過去1年間:24%、今後1年間:23%)が続いています。

◆賃金アップよりも社員の働きやすさを重視?

賃金以外の在職者の労働条件の改善として、休暇の取得促進、所定労働時間の削減、育児支援や復帰支援の制度の充実などに取り組んでいます(過去1年間:63%、今後1年間:34%)。これら労働条件の改善は、前回調査(2018年8月)と比べると上昇幅が最も大きく(前回:24%、今回:34%)、企業は、社員が働きやすい環境の整備に力を入れているようです。

上昇幅では上記賃金以外の在職者の労働条件の改善がトップでしたが、次いで『在職者の労働条件の改善(賃金)』(前回:29%、今回:33%)が、ほかに『離転職の防止策の強化、又は再雇用制度、定年延長、継続雇用』(前回:34%、今回:38%)なども上昇しています。

◆その他の対策は?

『求人条件(賃金、労働時間・休暇、学歴、必要資格・経験等)の緩和』(過去1年間:63%、今後1年間:31%)、『省力化投資による生産性の向上・外注化・下請化等』(過去1年間:63%、今後1年間:31%)も対策として挙がっています。

高齢労働者の労働災害防止には握力アップ!?

70歳まで働くのが普通に

政府は「70歳まで働く機会の確保」に向けた議論を開始し、希望すればすべての人が70歳まで働けるように、企業に高齢者の雇用機会を作るよう努力義務を課す方針を示しました。来年の通常国会に高年齢者雇用安定法の改正案を提出する予定だそうです。

また、「成長戦略実行計画」でも高齢者が能力を発揮し、安心して活躍するための環境を整備するため、ガイドラインの策定等が検討されています。

◆死傷者の25%は60歳以上

雇用者に占める60歳以上の割合が17.2%(2018年)に達するなか、高年齢労働者の労働災害が増加しています。今後、高年齢労働者は、否が応でも増えることになりますが、現状でも死傷災害(休業4日以上)となった人の4人に1人が60歳以上の高年齢労働者です(厚生労働省「労働者死傷病報告」)。

◆握力アップは安全に通じる!?

年齢を重ねるとどうしても体力は低下しますが、特に、握力は全身の筋力を把握するための指標と考えることもできるようです。

高齢者の認知症発症リスクは、身体活動レベルが低いほど上昇する傾向があるといわれています。しかし、65歳以下の中高年層でも、握力が強い人は、脳卒中等の発症リスクが低かったり、認知症になりにくかったりするそうです。また、握力の強い人はストレスに強く精神的にも安定しており、セルフコントロール能力が高いとの研究もあるそうです。握力の低下は、集中力・やる気の低下にもつながるということです。

なお、握力は、部分的に鍛えるだけでは向上しにくく、脚・腰など全身の筋力向上と相関関係があり、握力向上≒全身の筋力向上ともいえるでしょう。

サービス業における労災(特に転倒・腰痛等)の発生が注目されていますが、労働災害を起こしにくい体作りのための指導を、日常の労務管理に組み入れることが重要な時代になってきているのだと思います。企業独自の体力テストを取り入れ、就業制限・就業配慮・業務変更等に役立てているケースもあります。

 

                                                                                                                                     

 

新たに建設業、メディア業の実態を調査~過労死等防止対策白書

政府は、令和元年版の「過労死等防止対策白書」を公表しました。「過労死等防止対策大綱」では、長時間労働などの問題から、特別調査をする業種を定めています。今年は新たに重点業種として、建設業とメディア業の調査分析結果が記載されました。

そこで浮き彫りになったのは、建設業では現場監督として働く人たちがうつ病などの精神疾患となり、自殺に至るケースが多いこと、また、メディア業では2030代の若い世代に精神疾患による労災認定が多いことでした

◆建設業では現場監督に過労自殺集中

白書によると、建設業では2010年1月~2015年3月に311人が労災認定され、132人が過労自殺(未遂を含む)でした。中でも現場監督として働き、精神疾患となって労災認定された人は59人で、このうち半数以上の30人が自殺していました。59人が抱えていたストレスの要因としては「長時間労働」が最も多く挙げられています。

国内では東日本大震災後の復興事業などで全国的に建設需要が伸びています。一方、建設業で働く人の数は減り、昨年はピーク時より26%少ない503万人でした。人手不足のなか、過重な労働環境に追い込まれていった人が多いのではないかとみられています。

労働時間をみると、建設業の現場監督は、6人に1人にあたる16.2%が週60時間以上。月換算すると、労災認定の目安である「過労死ライン」の残業80時間を超過する水準でした。建設業全体では、9.9%60時間以上。現場監督以外の職種別では、施工管理や設計士など「技術者」は7.1%、現場で作業する「技能労働者」は3.5%でした。

◆メディア業では若い世代に過労自殺集中

2010年1月~2015年3月で、広告会社や放送局、新聞社、出版社などのメディア業では、ディレクター、プロデューサー、記者ら計52人が労災認定されました。このうち精神疾患で労災が認められたのは30人で、うち4人が過労自殺でした。30人中19人が2030代の若手で、過労自殺した4人も全員が20歳代でした。背景にあるストレスは、長時間労働や仕事量・質の変化、上司とのトラブルが多かったとされています。

労働時間を見ると、メディア業は週60時間超が2.9%でした。放送業が最多の3.9%で、広告は2.5%。新聞では2%、出版で1.3%でした。

◆民間企業全体では過労自殺減少するも、いまだ高い水準

過労死等防止対策大綱では労働時間が週60時間以上の労働者の割合を2020年までに全体の5%以下にする目標を掲げており、2018年の全業種平均は6.9%でした。2018年度の民間企業における過労死や未遂を含む過労自殺は計158件。2017年度から17%減少しましたが、いまだ高い水準にあり、一層の対策が望まれます。

東海コンサルティンググループ  東海労務経営管理協会/東海建設業福祉労務協会

正規・非正規雇用の平均給与の現状と「同一労働同一賃金」対応

◆企業が支払った給与の総額、7年連続増加

国税庁が租税負担の検討のため例年実施している「民間給与実態調査」の最新版が公表されました(20181231日現在の源泉徴収義務者が対象)。

調査によれば、昨年中に民間の事業所が支払った給与の総額は、2235千億円(前年対比3.6%増)でした。給与総額の増加は7年連続のことです。

◆正規・非正規雇用の平均給与

また、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は440万円(同2.0%増)でした。この平均給与を正規・非正規雇用でみると、正規504万円(同2.0%増)、非正規179万円(同2.2%増)とのことです。

正規・非正規間では、給与に倍以上の格差があるといえます。

◆同一労働同一賃金まであと半年

2020年4月には、いわゆる「働き方改革関連法」(パート・有期法、改正派遣法等)による「同一労働同一賃金」がいよいよ適用され、企業は正規・非正規雇用での不合理な給与の格差を禁じられることとなります(ただし、パート・有期法の中小企業への適用は2021年4月から)。適用により、非正規雇用の平均給与は来年以降も増加するでしょう。

◆同一労働同一賃金による人件費増をどうするか

日本経済新聞(2019年9月21日付)が実施した「社長100人アンケート」によれば、同一労働同一賃金に対応した制度の導入により人件費が「増える」「どちらかといえば増える」と回答した企業は46.9%でした。

また、既に同一労働同一賃金に対応した制度整備を終えた企業のうち、「基本給・給与」を見直した企業は少なかったようです。同アンケートでは、非正規雇用に賞与支給を開始する企業は10.5%、非正規雇用の基本給を正規雇用並みに引き上げる企業は7.0%と少数でした。一方で、「手当・福利厚生」を見直したという回答が多く、たとえば「時間外・深夜・休日手当の割増率」を見直した企業は17.5%だったとのことです。

企業によって対応に差はありますが、給与を中心とする待遇格差の是正や、そのコストへの対応が必要です。大手他社の動向も参考にしつつ、対応を急ぎましょう。

求人数が増加している「高卒採用」の現状

◆高卒求人倍率が右肩上がり

売り手市場で新卒採用の苦戦が続くなか、近年、若手の人材不足解消のため、高卒採用に積極的に取り組む企業が増加しています。厚生労働省の発表によると、7月末時点の来年3月の高卒予定者の求人倍率は2.25倍(前年同期比0.15ポイント増)で大卒を上回り、1993(平成5)年以来の高水準となりました。

◆高卒採用の特徴

高卒採用は、毎年9月5日から応募書類の提出を開始し、9月16日から採用選考・内定が解禁となります。

また、「1人1社制」という独自の採用ルールがあります。このルールは、大卒と異なり、企業がハローワークを通じて高校に求人を申し込み、生徒は届いた求人票の中から教師と相談の上「1人1社」しか応募することができないということです(秋田、沖縄県を除く)。その後、一定期間を過ぎれば、複数の企業に応募することができます。

「1人1社制」は、複数の企業に興味があっても併願できないというデメリットがありますが、特定の生徒に内定が集まることがなく多くの生徒が内定を得られることになります。また、企業側のメリットとして、内定辞退が少なく、短期間で採用することができます。

◆3年の離職率は大卒以上

一方、高卒採用の場合、企業への直接応募ではないため必ずしも希望する企業に就職できない、自分のやりたい仕事がわからないまま就職をしてしまうことなどが原因で早期離職となってしまうといったことが多々あります。厚生労働省の2015年の調査では、高卒者は大卒者よりも離職率が高く、入社3年で約4割が離職してしまうのが現状です。

◆変わりつつある高卒採用

こうした現状から、「1人1社制」の見直しを求める声が企業側から相次ぎ、文部科学省と厚生労働省は、今年1月に有識者による高卒の採用ルールを見直す検討を始めました。来年の初め頃には結論を出す見通しです。

また、近年では高校生向けの就職サイトの誕生や合同企業説明会の開催など、高校生が主体的に企業を選ぶための取組みが増えています。

これから高卒採用を始めようとお考えの企業は、大卒採用との違いを確認し、今後の動向を注目しながら検討されるとよいでしょう。

事 務 所 た よ り

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来年1月からハローワーク求人票が変わります

◆ハローワークで求人する企業が再び増えている

 ハローワークに登録した求人情報は、5年前から職業紹介事業を行う地方自治体や民間事業者に、オンラインで提供されています。

 近年では、求職者が求人情報専門の検索サイトIndeed等を利用して、多くの情報の中からより求める条件に合致する企業を選んで応募するようになっています。

 ハローワークがオンライン提供する求人情報は、こうしたサイトでもヒットする可能性があることから、ハローワークを通じた求人が見直されつつあります。

◆「人材確保対策コーナー」での求人相談も人気

厚生労働省では、20184月より全国84のハローワークに「人材確保対策コーナー」を設置し、介護・医療・保育の福祉人材分野と警備業、運輸業、建設業などの業種のマッチング支援を強化するため、専門相談員を配置しています。

求職者にも担当者がついて企業見学会や就職面接会などを実施しているため、求職者と密に接点を持つことができ、利用が増えているようです。

◆新しい求人票ではより多くの情報を掲載できるようになる

 そうしたなか、ハローワークのシステムと求人票の様式が新しくなります。

 A4判片面から両面となり、固定残業代制度、職務給制度や復職制度の有無のほか、残業・休日労働に関する労使協定(36協定)で、繁忙期等により長い労働時間を設定する特別条項を定めているかなど、登録する項目が追加されます。

 また、会社や職場の写真、面接会場の地図や取扱商品の写真など、画像情報も登録できるようになるため、より内容を工夫できるようになります。

◆「マイページ」で求職者とも直接やり取りできるようになる

 新しいハローワークインターネットサービスでは、会社が「マイページ」を設けて、担当者が会社のパソコンで、求人内容を変更したり募集停止をしたりすることができるようになります。

また、求職者もマイページを登録している場合には、メッセージ機能を使って直接やり取りができるようになるため、求職者からの質問等によりきめ細かな対応ができ、安心感を持ってもらえるようになります。

新サービスの運用は2020年1月6日からで、既に求人票を登録済みの会社も、情報を追加登録することができますので、なかなか応募が来ないと悩んでいる場合には、追加登録を検討してみてはいかがでしょうか。


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