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2020年1月25日 

●寒い冬の季節には、野山や庭先に色彩が乏しくなります。初冬には、ツワブキの花が黄色く咲いていたのですが、それも既に終わり、今はサザンカやツバキが寒空に咲き、その花の蜜を求めてメジロなどの野鳥が山から麓に降りてくるようになっています。鳥たちが庭先の木々を飛び交う様を眺めていると幸せな気持ちにさせてくれます。そして、雪の降る頃に咲く花でなじみ深いのがスイセンです。このため、スイセンを雪中花とも呼ばれています。花は白色の六片花で、黄色の副冠がありますが、黄色い花の咲くキズイセンは、スイセンとは別の種で、スイセンよりずっと遅れ、春になってから咲きはじめます。この近辺では、福井県の越前海岸の急斜面に、日本海を見下ろして咲くスイセンが有名です。今の時期、寒いスイセン畑を歩いた後に、ぜひ越前ガニを味わいたいものです。この時期の越前ガニはうま味が凝縮して、最高の美味しさとなっています。ただし、それなりの値段がしますから、滅多に出かけられることはないのですが。同じ福井県で作られる「黒龍」や「梵」といった日本酒が、更に越前ガニのうま味を倍加させてくれることでしょう。毎年、越前に行きたいと願いながら、気が付けばいつの間にか一年が過ぎております。

●1月20日(月)は二十四節気の一つ「大寒(だいかん)」でした。「小寒」から節分(今年は2月4日)までを「寒(かん)」と言います。それで、この日を「寒の入り」と呼びます。暦の上では冬の寒さが最も強まるので、「寒の入り」から寒中見舞いを出し始めるのが一般的です。この時期は、「ヒートショック」による脳梗塞や心筋梗塞で亡くなる高齢者の割合が増加します。急激な温度変化、寒暖差で血圧が急上昇することで、こうした疾患につながる危険が冬場は特に高いとされています。暖房居室と非暖房居室の温度差、廊下とトイレの温度差などをなるべく3℃~5℃以内に保つのが理想とされています。住宅事情などから、必ずしも理想的な環境を作るのは難しいかもしれませんが、風呂場の脱衣場やトイレに簡易の暖房器具を設置するなどの工夫は大事かもしれません。ただ、今年は暖かい日が多く、大寒になっても厳寒のイメージがないですね。過ごすには良い気温が続いていますが、むしろ気候変動の影響かもと心配してしまいます。全国各地のスキー場では雪不足で営業が出来ない所が増えているそうです。あまり寒いのも困りますが、やはり冬は冬らしくあって欲しいですね。

●とはいえ北陸地方ほどではありませんが、松阪でも布引山地からの北西の風が冷たくなっています。春先の心地よい薫風と異なり、冬の季節風は芯から冷えてきます。ビュービューと吹いてくる風の音は本来の気温以上に寒さを感じさせます。音といえば、昨年12月6日(金)は日本オーディオ協会という組織が定めた「音の日」だったそうです。音の文化について多くの人々に認識を深めてもらうために、1994年に定めたそうですが、エジソンが1877年に蓄音機による録音・再生の実験に成功した日なのだそうです。かつて録音再生装置といえばカセットテープが主流でしたが、それがCDに代わり、今やネット配信が中心になってきました。音をデジタル化して再生しているのですが、かつてのLPレコードなどのアナログ再生が最近見直されています。世界的にもLPレコードで音楽の新譜を出版するミュージシャンも増えています。アナログの温かみのある音はデジタル化した澄んだ音よりも人のストレスを緩和させ、いわゆる癒しの効果があるようです。小川のせせらぎの音、そよ風、鳥の鳴き声などの心地よさに相通じるものがあるのかもしれません。久しぶりに真空管を使ったステレオ再生装置で昔のLPレコードを聴いてみませんか?そうした音を楽しめるのも聴力が良いからです、3月3日の「耳の日」と同様、耳鼻咽喉科にとっても大切な記念日かもしれません。

●舌下免疫療法のスギ花粉エキスの治療(シダトレンおよびシダキュア)は昨年6月より再開していましたが、当院は11月末で初期投与は基本的にしばらく休止しています。スギ花粉が飛散している時期に開始するのは安全性に問題があるため休止するものです。スギ花粉は春だけでなく、秋にも少量飛散することがあります。昨年は非常に多くのスギ花粉飛散が飛びましたので、つらい症状が出た方も多いかったことでしょう。そうした中、舌下免疫療法を数年続けておられる方々が、「アレルギーの薬は今年はどうしますか」と聞くと、「要りません」と答える患者が増えてきました。つらい症状が出ている方をしり目に、涼しい顔をされている元スギ花粉症の患者さんを見ていると、やはり舌下免疫療法は効果があるのだなあと実感した昨年の春でした。多くのスギ花粉症の方に有効ですが、約10~20%の方には無効ですので、舌下免疫療法を開始するにあたって、その点は覚悟しておいてくださいね。 根気強く治療を継続することが要求されますので、飽き性の方は適さないかもしれません。

●なお、これまで販売されていたシダトレンはこの春に販売が中止され、同じ会社が発売したシダキュアのみになる予定です。シダトレンを現在継続中の方には、順次その説明をさせていただいております。冷蔵庫保存の液体であったシダトレンと異なり、常温保存が可能な剤型のシダキュアの方が利便性は高いと思われます。シダキュアも発売から1年が経過しましたから、昨年5月より1カ月処方が可能となりました。また、シダトレンは12歳以上でしたが、シダキュアは5歳以上で投与可能ですから、小学生も対象となります。昨年の春はスギ花粉飛散が多かったこともあり、舌下免疫療法のことを取り上げるマスコミが多く、舌下免疫療法を希望して来院される小学生が増えました。ただし、シダトレン・シダキュア共に、登録された医師しか処方できませんので、お近くの処方可能な医療機関をご確認ください。 鳥居薬品の舌下免疫療法のホームページより実施可能な医療機関を検索できます。

●そして、そろそろ気になるのが今春のスギ・ヒノキ花粉の飛散ではないでしょうか。昨年は梅雨が非常に長かったため、7月の気温が例年に比べて低く、かつ日照時間がかなり少なくなりました。こういう天候の翌年のスギ花粉の飛散は少なくなります。7月の天候がスギの花芽には非常に大切で、おそらく花粉の着花が少なくなると考えられます。このため春の花粉症の方にとっては朗報となります。昨年の春は極めて大量のスギ花粉が飛びましたので、その裏年ということも重なり、今春のスギ花粉症は非常に楽になることが予想されます。ただ、ヒノキ花粉は前年6月の日照時間が最も影響するとも言われており、スギ花粉程は大きな落ち込みはないかもしれません。蓋を開けて見なければ確かなことは言えないことも多いのですが。1月16日(木)に松阪森林公園の奥にある当院が定めるスギの標準木を観察してきましたが、今年は極端に雄花の着花が少なくて驚きました。開業して以来、こんなに少ないのは初めてのことです。昨夏の天候状況から、今年のスギ花粉飛散が少ないことは予想されていましたが、これ程着花が見られない年は珍しいです。ある程度の症状は出るものの、例年に比べると楽な春になることは間違いありません。耳鼻科医にとっても、猛烈な忙しさからは解放されそうな予想です。

●インフルエンザ患者の発生が昨年は全国的に早くなりました。三重県北部の多度町で学級閉鎖が9月初めに報告されていましたが、9月中旬より大台町や度会町の小学校で学級閉鎖・学年閉鎖が出ていました。9月30日(月)より、松阪市内の小中学校でもインフルエンザによる学級閉鎖が出てきました。当院周辺の学校の生徒達が相次いでインフルエンザA型で来院されていました。こんなに早くから流行するのは初めてではないでしょうか。幸いにも松阪市内では10月中旬以降はインフルエンザの流行も休止状態となっていましたが、11月末より再び学級閉鎖が三重県下で報告されるようになりました。12月には学級閉鎖のみならず松阪市内で学校閉鎖を実施する小学校も出ていました。このように、冬休み前に例年一時的にインフルエンザが流行します。また、保育園、幼稚園ではアデノウィルス感染も広がっていました。空気が乾燥するこの季節は「咳エチケット」を遵守し、外出から帰ったら、うがいや手洗いを忘れないようにしましょう。冬休み中は一旦一旦インフルエンザも小休止となっていましたが、1月に入ってからインフルエンザ患者が次々と来院されています。

●中国武漢で報告されている新型ウイルスによる肺炎による患者が日々増加してきています。死者も25名になり、武漢以外にも広がる様相を見せており、旧正月の大型連休が始まった中国でも社会問題となりつつあります。日本、米国、シンガポールなどでも患者の報告が相次ぐようになり、この旧正月を契機に中国全土に拡がらないか心配な情勢です。1月24日にはフランスでも2人の感染者が確認されました。WHOは当面「緊急事態宣言」を出すには至らないとの見解ですが、いつ緊急事態になってもおかしくないと思われます。武漢を閉鎖するなど、中国政府も本腰を入れて事態収拾に向けて取り組んでいるようです。緊急で肺炎対策病院の建設を開始したとのことですから、相当事態が深刻になってきているのでしょう。日本でも次々と患者が増える可能性もあり、しばらく新型ウイルス肺炎のニュースからは目が離せません。

●当院では耳鼻咽喉科専門医2名による診療を行っています。そのため、予約が無くても常時2名で診察しておりますので普段の診療は比較的スムーズに流れています。当院の開院以来の基本方針として、丁寧な問診、診察、説明を常に心がけております。しかし、予約がない方の場合はお待たせすることもあるかと思います。特に、曜日、時間により混み合うことがありますので、あらかじめ予約をお取りいただくことを強くお勧めしております。当院は来られた順番ではなく、予約の方を優先して診察しておりますので、その旨をどうぞご理解下さい。

●なお、諸般の事情から「予約をお持ちの方」、「他院の紹介状を持参の方」以外の受診を制限させていただいております。外来患者数の増加や駐車場の状況などを考慮して、受付終了時間をやむなく早めさせていただくことがありますので、ご了承下さい。随時変更する可能性がありますので、詳細は「診療案内」のページをご覧下さい。変更内容は外来受付でも随時お知らせしております。いつも混みあいまして皆様にはご迷惑をおかけしておりますが、ご理解いただきますようよろしくお願いします。

●当日および翌日の予約を24時間自動予約システムで受け付けております。電話0598-22-3387(みみはな)へどうぞ。窓口(電話0598-25-5151)でも予約を受け付けております。ただ、診療開始前の早朝や昼休み時間、診療終了後は担当者が席をはずしておりますので、窓口電話に出ることができません。診療時間内に再度おかけ直しいただければ幸いです。また、当院は時間外の救急診療は行っておりませんので、悪しからずご了承下さい。