さて夏は快適そうな場所に住まっておいでの我らがアース神族ですが、暑くもないのに色々とんちきな行動
をとっておいでですのであげつらって八つ当たりしてみましょう。
はいまずは稀代の結婚詐欺師オーディン様です。
アース神と巨人族は不倶戴天の敵同士です。やがては対決の時が来ることを前提に様々な物語が紡がれていま
す。では何故対立しているのでしょう。
そもそも世界の成立は、オーディン達の手によります。これはこれでいいのですが、その手段はユミルを殺す
というものでした。その時流れた血によって、巨人は種族存亡の危機に陥ります。
・・・そもそも、オーディン達や巨人族が生きていられる世界があったならわざわざこさえる必要があったの
でしょうか。いらんものを作られて種族ひとつ消されかけて怒らない存在はないと思うんですが私。敵をわ
ざわざ作ってどーすんですか。
次行きましょう。一応あれでも戦神様で、色々と御心労があることはお察し申し上げます。ストレス解消も
それは必要でございましょう。
だからといって息子であるトールを騙してからかってお遊びになるのはいかがなものかと。しかも「母親が死
んだ」とか「女房が浮気してる」とか質の悪い冗談はおよしになった方が。
おなじみ策略については「彼の誓いを信じる者などあろうか」と言われています。ゲルマン社会で契約って結
構重要視されていませんでしたっけ。
本当になにやってるんだか。ああそうだ。こういうんだった。「いらんことしい」
さて「まことの貴公子」ヴァンのフレイさんです。
皆様だいたい見当がついていらっしゃると思います。はい「スキールニルの歌」です。
名剣と駿馬を使者に下賜してしまってラグナロクはどうすんだというのはひとまずおいといて(スキールニル
も考えろよ)。
「来ないとひどい目にあわすぞ」と言って、父親の許可もなしに連れてくるのはいわゆる「略奪婚」ですね。
しかも本人の了解もない。下手するとゲルズさん法的に妾です。生まれてくる子供に正式な相続権はありま
せん。それはゲルズさん嫌がりますよ。「アルヴィースの歌」で、巨人ですらトールから娘さんとの結婚許
可をえようとしています。もともとヴァニールで、アース神族とは習慣が違うのかもしれませんが。一応手
順は踏みましょうね。ある程度の地位においでなんですから。社会的な習慣以前の問題として、脅迫はいか
んです。貴公子の癖して女の敵です。
「どもならずのぼんぼん」です。