以前「古文の品詞分解が好きだ」と言ったらコモドドラゴンか
ガラパゴスゾウガメでもいたかのような目でみられました山森です。

 和歌、ことに平安宮廷文化華やかなりしころの作品は技巧が
面白いです。歌枕や枕詞、本歌取りなど少し興味を持って調べて
いくとかなり興味深いです。また、文学としての価値だけでなく、
社会的なコミュニケーション、恋愛や儀式、時には(漢詩も含み
ますが)出世の道具となりました。
 先日質問掲示板で北欧での詩について話題がありましたが、
正反対に見える中世(とりあえず)北欧と平安宮廷において、
技巧と知識を必要とする表現形態がコミュニケーションツール
として機能する現象が共通にあったことは大層興味深いと思い
ます。
 というわけでかなり強引ですが、先日面白いものを見つけ
ましたので、北欧・平安コラボレーション、必殺自滅ケニング
恋歌参ります。肉を切らせて骨を断つ。ちぇすとー。
 ・・・テンションあげないと出来ませんこんなもん。


「口説きバトン」

【注意】
これは常人には精神的ダメージがかなり大きいバトンです。
見るときは五回深呼吸をし、覚悟を決めてから見て下さい。
以下のキーワードを絡める、もしくは連想させる口説き文句
を自分で考え、悶えながら回答して下さい
答える生け贄、もとい勇気のある人々にこの言葉を送ります
【恥を捨てろ、考えるな】
*リアルで言ったら変人扱いされるようなキザ台詞推奨*

1.雪
ユミルの肉より生づるものを覆う銀のようにあなたは美しく
そして冷たい。だがその冷たさとて私の思いをおさえられは
しない。

2.月
闇に輝くマーニの従僕を、私は憎む。私があなたの姿を独占
することをも阻むのだから。

3.花
我が片翼の消える時を携えて来るのであれば、私は遷ろう季節
の使者の訪れない灰色の世界をむしろ選ぶ。

4.鳥
雷神の母の鎖より放たれたものは、籠の中では輝かない。承知し
ていても、あなたを閉じこめる罪を私は禁じ得ない。

5.風
時に冷たく、時に優しいフレースヴェルグの翼より出
づるものにあなたは似ている。
ならば私はひとひらの葉となり、あなたがどのような
面を見せようともついていこう。

6.無
ユミルが故郷に、私はいた。あなたが私をそこから出した。
私を戻したくないならば、どうか私より一瞬でも長く生きて
下さい。

7.光
戦死者の父の息子が二つ名の下に、私は立てない。
心の奥底に抱く闇を、あなたに知られたくはない。

8.水
産まれた赤子を浄めるものとても、汲まれて時が
立てば腐る。全てがこの運命より逃れえないなら、
あなたの時を止めてしまいたい。

9.火
シグルドの想人が棺での共寝、戦場で狼たちに餌を
与え戦死者への館へと赴く。選択を悩むことなど、
あなたを知る前はなかった。

10.時
トールとの勝者をもたらすものを呪うことはない。
それがゆっくりと巡ったあかつきには、ヘルギと
スヴァーヴァのように必ずまみえられるほど、絆は
強い。


 やまもりはちからつきた。偉大なりル○ーパーティー。
とくに次の方の指定はいたしませんので、お好きにどうぞ。


 さーて口直しにアシェラッドと愉快な仲間達読んでこよ。


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