15.ま と め
 

 幾つかの視点から、今日の硬直化した市財政のもとで「農と匠の里」建設計画を進めることの是非について、私なりに検討してみた。

 その結果まずいえることは、この計画には大きな不安があるということである。

 しかもこの不安は、私たち市民が抱いているだけではなく、市も市議会も持っている。

 それぐらいのことはわかっている筈である。

 確かに、事業計画も土地の購入も奥田前市長時代におこなわれている。

だが松阪市はいま野呂市政に変わった。この機会に過去のゆきがかりや面子にこだわることなく、もう一度冷静に見直すべきだ。昔から「悔いを千載に残すことなかれ」というではないか。早まってはいけない。昨夏、市が実施した仕掛け見えみえのアンケートでさえ、賛成半分、反対・見直し半分が市民の声だった。まだ市民はゴーサインを出していないのである。

あの土地はどうするのか。「農・匠」計画はどうするのか。それも含め、もう一度最初から見直すのが賢明な策だ。賛否の選択をあわてるべきではない。

2月22日引地議長は、「市長の見直し英断に敬意を表す」と言明した。

ならば野呂市長は、いまこそ抜本的見直しに勇気ある英断を下し、あらためて市議会はそれに敬意を表したらいい。

その上で、市、市議会、市民あげて再検討をスタートさせようではないか。

 多くの市民の中には隠れたる賢人、有能な人材がうもれている。また多くの人々の意見を集め討議をすることは、優秀な一人の能力を補って余りあるものだ。

 時間はかかるが、過ち少なく、責任は全員が負う。これが民主主義政治のあり方である。

 市民への信頼なしに、市政への信頼など生まれはしない。

 限りなき市民への信頼を基礎に、「市民こそ市政の主人公」の市政が、文字どおり市民とともに推進されることを心から願う次第である。

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