13.農・匠の運営は誰が
 

 この事業をどこが運営するのかも、曖昧に出来ない重大な要素である。

 ところが市は、「まだ決まっていない」と答えている。

 計画書によれば @市直営 A財団法人 B第三セクター のどれかの運営が選択肢としてあげられている。

 かりにいくら良い計画が出来たとしても、運営がまずければ事業は失敗する。高級自動車でも、へたくそ運転手ならすぐ事故をおこすのと同じ理屈だ。

 まして不安だらけの計画だ。それだけに誰が運営するかはおろそかに出来ないのである。

 市に直営の能力があるか。この事業お役所仕事ではとても難しい。商業的才能、ときには興行師、今流に言えばエンターテインメント的手腕さえ要求される。お役人とは対角線上にあるサービス・センスが不可欠であろう。それでいて計数管理能力を併せもつ経営マンでもなければならない。そんな人物が、お役所にいるだろうか。

 財団法人はどうか。いま政界を揺さぶっているKSDやボートの笹川財団など、とかく黒い噂がつきまとうきらいがある。財団法人は役所の監督下にあるはずなのに、儲かるとその金の力で問題をおこすことが多い。

 第三セクターはどうか。役所と民間が資本を出しあい、民間から運営者を派遣する例が多い。役人ではないのでサービスはそこそこ良く、役所のような冷たさは感じさせない。純民間経営の場合は、利益至上主義だから公共性は失われやすい。第三セクターはバックにお役所がついているという気楽さがあるので、のんびり気分で儲け本位の厳しさも少ない。そのかわり経営がおかしくなると、半民のほうはさっさと逃げ出してしまうから、半官が全官の重荷を背負わされかねない。こんな例はいまや全国に数限りなくある。

 だから市もいまだに決めかねているのであろうが、やるのなら決めねばならない。

 それも出来ないなら、やる資格はない。

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