| 1 自治基本条例の策定について 「リアリティーを重視し、省略はありますが、なるべく議場での質疑そのままの表現としました。」 【高橋 質問】 北海道のニセコ町から始まりましたこの条例は、今や全国に波及し、すでに策定を終えた自治体も多くありますし、ほとんどの自治体が現在検討に入っております。 今さら、自治基本条例の意義を細かく申し上げることはいたしませんが、大事な部分のみ認識を共有する意味から、質問に入る前に押さえておきたいと思います。 まずその必要性についてであります。 国民の主権については日本国憲法に規定されておりますが、市民の主権については明確にした法令はありません、国と地方自治体が対等であるという地方分権以降の時代においては国民であると同時に市民であり、地方自治の中で市民主権という権利を明確にしておく必要が生じてまいりました。これが必要性です。 ですからニセコ町から波及したと述べましたが、たまたまニセコ町が最初なだけで、いずれは全国の自治体が作る必要のあるものだと考えられます。 次に策定に当たっての理念とも言うべき基本的な考え方ですが、それぞれの地方都市がそれぞれに策定するわけですから個性があってもかまわないと言えますが、ただ日本国憲法の規定にないものを補うという意味から公正で恒久的でなくてはなりません。 今の市民、今の行政、今の議会を見て、こう変わらなければならないとかといった比較論を条例化するのではなく、自立する地方都市松阪として将来にわたりどのようなことを決めておかなければならないのかということが基本となります。 そのためには市民、行政、議会、それぞれの立場での十分な議論が必要だと考えます。 以上のことを前提として質問に移ります。 まず今後の進め方ですが来年の3月議会に上程する予定で進められているようですが、今後の具体的スケジュールと審議会委員の構成、選出方法はどのように行うのか、また市民への説明についてはいつどのように説明されるのかお尋ねをいたします。 次に、議会に対する対応についてであります。 市民、行政、議会、それぞれの立場での議論が必要だと申し上げました。 作ろうとする条例に現状の市政を動かしているシステムを大きく変える条項があれば、それだけで時間をかけて審議する必要があります。 いきなり上程されても時間的制約から審議ができないことも起こります。 どのように、対応いただくのかお尋ねをいたします。 【市長 答弁】 現在市民による研究会にお願いしている段階です。 私は研究会には市民感覚での自由な発想を期待しておりますが、それだけで条令はできるわけではなく、整合性、学理性について専門的な知識が必要です。 今後審議会にお願いするにあたり、学者、県、市の法制担当を中心に人選をしていきたいと考えております。 そして、最終議案としてこの議場に提案する訳ですから、それまでの過程におきましても、議会を含め意見聴取の必要があると考えております。 【総合政策部長 答弁】 日程的に厳しいものがありますが、19年度条令制定に向け進めているところです。 市民への説明につきましては、パブリックコメント、あるいは審議会の内容を適宜PRしていきたいと考えております。 議会への説明についてでありますが、現在の市民委員会の動き、今後の審議会の動き等を何らかの形で適宜お伝えさせていただきたいと考えております。 【橋 再質問】 厳しいけれども来年3月議会に上程を行いたいとの答弁でありますが、条例の内容によっては時間をかけなければならないこともあると考えます。 たとえば、住民投票を条例化するようなことになれば、どのような案件についてそれを発動するのか、誰がどのように請求し、どこでだれが、認めるのかなども決めなければなりませんし、議会議決事項のルールにも及ぶことでありますから、議会との調整にも時間をかけなければなりません。 市長は審議会からの答申を重きに受け止めなければならないわけですから、このような内容が答申に含まれれば来年3月までというスケジュールは無理があると思われます。 いつまででも、というわけにはいきませんが厳しい期限内で策定するものでもないと考えます。スケジュールに関して再度答弁を願います。 【市長 答弁】 一応予定は来年、3月というふうになっておりますが、これにこだわってはおりません。 しっかり議論を尽くした上で、審議会からの答申をもらいたいと思っております。 【橋 要望】 審議会も始まっていませんから、どのような進展になるかわかりませんが、スケジュールありきで進めず十分な議論のもとより良いものとなるよう要望しておきます。 【橋 再質問】 ところで各市で作られている自治基本条例には、議会の立場、議員の役割についても策定されている市が多く見受けられます。 本来当然なされなければならないことで、こんなことまで条例化しなければならないのかと思える条例があります。たとえばこんな条例があります。 「市議会議員は、市民の代表者としての品位と名誉を保持し、常に市民全体の利益を行動の指針とします。」 議員は品位も名誉も重んじて活動することが当たり前ですし、自分の利益のために活動している訳でもありません。 このようなことを条例化すること事態が、恥ずかしいようにも思われます。 市長責務についてもこのような条令がありました。 「市長は、市民の信託にこたえ、市政の代表者としてこの条例を遵守するとともに、公正かつ誠実に市政運営を行わなければならない。」 公正、誠実でない市長とはどんな市長なんでしょう。 このような条例の表現について市長はどのようにお考えですか認識を伺いたいと思います。 【市長 答弁】 当然書かなくてもわかっているではないかというような部分もあるかもしれませんが、一般市民の言葉として出てくるとそういう表現になるんだろうと思います。 そういったことについても専門家の手で整理されていくものと考えます。 【橋 要望】 条令でありますから、役割や立場を書き留めておくものだと考えます。 こうならなければならないというのではなく、こうであるということだと思います。 法律的にどのような表現が好ましいのかということを判る方が審議会に入っていただくことで、そのような表現にならないことを期待したいと思います。 また他に議会と関わる部分としては、住民投票の条例化や、議員定数の決め方、市長の在任期数まで条例化している市もありますが、このような大きな変更にはそれなりのしっかりした調整と審議が必要だと考えます。 議会に対しては頻繁な報告を要望いたします。 2 防災計画における民間団体、企業等との協力について 【橋 質問】 次に防災計画における民間団体、企業等との協力についてお尋ねをしますが、その前に質問の趣旨をより理解いただくために2005年4月25日に発生しましたJR福知山線脱線事故の当時の状況を引用したいと思います。 この事故は死者107人、負傷者555人という大惨事となった悲惨な事故でありましたが、同時に民間の救出活動がうまく働いた顕著な例として今も語られております。 事故発生数分後消防、警察も通報を受けて、即座に対応しましたが、最初の通報では、100人をこえる死者が出るほどの大惨事とは予想がつかず、先遣隊が到着し現場からの情報が入るのに応じて応援部隊が増援されていきました。 その間、近隣の企業は事故による激しい振動を直接感じ、衝撃音を聞くことによって大事故が発生したことを即座に理解し、数分後には対応を開始しております。 特に積極的な救援活動を行いましたのは、日本スピンドル製造株式会社と尼崎市中央卸売市場内の事業者でありまして、合わせて30社400人以上の民間企業の職員が業務を停止して救援活動を行っております。 日本スピンドル社では、即座に救援資材の提供などが開始され、20分後には操業停止を決定し、社長自ら全社員を食堂に集め、救援活動にあたっての役割分担など詳細な指示がなされております。 そのため、組織として安全かつ適切な対応を迅速にとることができましたが、これは同社が阪神・淡路大震災での被災経験を生かし、訓練、資機材の準備がなされていたことによるものであります。 尼崎市中央卸売市場でも38社159人によりまして、負傷者の搬送、手当て、物品の提供、交通整理などの救援活動が行われました。 特に市場ならではの貢献として、氷1500キロ、タオル600枚、水800本などの物資提供は現場で役立ったとされております。 500人をこえる負傷者の医療機関への迅速な搬送にも多大な協力がなされております。 日本スピンドル社、尼崎市中央卸売市場によりまして、137人もの負傷者が搬送されましたが、これは消防の240人、警察の135人に合わせて非常に効果的な支援がなされたことを示しております。 例えばトラックの荷台にビニールシートを敷き、電車から取り外した座席をベッド代りにして負傷者を寝かせ、上から日よけのビニールシートをかぶせ、救急隊員が同乗して白バイの先導で医療機関へと搬送しました。 事故発生の初日に活動した消防要員は1500人を超えましたが、応援部隊を含むその体制が十分に整うまでには2時間程度を要しました。 それまでの初動の大切な時間に、近隣の企業が大きな役割を果したことは 被害の拡大抑制に大きな効果を発揮したことは間違いありません。 発災直後からの迅速かつ的確な対応は、平時からの準備、訓練、的確な判断と指示によって実現できたものと思われます。 この事故は会社あるいは市場の近くという人や資機材がある場所で発生したと言うこと、地震ではなく事故であったということでは、震災とは違いますが、 救援機関を補う民間救援の大きな潜在力を私は感じました。 自助、共助、公助と言われる災害発生時の対応は、いかに早くいかに効果的に機能できるかが大事でありますが、共助、公助をいかに強力なものにしていくかということを考えるとき、地域と行政に民間の持つ力をいかに協調させていくかがカギとなります。 それでは、このことを念頭におきつつ質問に入りたいと思います。 まず以前も質問いたしましたが、建設業協会、タクシー協会との体制はどのようになっているのか協定はなされているのかお尋ねをいたします。 次に民間に請負や委託をしなければならない事項などについてお聞きしたいと思います。 まず救援物資の輸送については緊急に大量の物資を運ぶ必要があります。 輸送事業者との取り交わしはあるのかということをお聞きします。 次に避難所では多くの避難者が一時の生活をすることから仮設トイレの手配と、トイレや仮設トイレの汲み取りが頻繁に必要となります。 民間リース関連業界や、し尿処理関連業界とそのような状態を想定した話し合いをしたことがあるのかお聞きいたします。 ごみの収集についても市の職員だけでは対応しきれないはずであり、民間の廃棄物処理関連業界と災害時の協力について話し合いはなされているのかお聞きします。 すべてを万全に整えることは不可能でありますが、以上のことはある程度の想定と最低限準備のしておけることだと思えます。 答弁をお願いいたします。 次に提案を一つしておきたいと思います。 私の住む久保山自治会は自主防災隊が組織されておりますが500世帯を超える大きな自治会であるため、集会場だけでは一時避難場所として不足します。 このことから団地内にあるオムロン松阪さんにお願いし震災の際は従業員とは別エリアを避難場所として用意し対応いただくこととなっております。 このことは団地内に会社がたまたまあること、古くから自治会が良い付き合いをしてきたことによります。 有事の際に企業や団体の持つ能力を貸していただけるところは他にもあると思われます。 どこが何を提供いただけるかわかりませんが、広く公募することも必要ではないかと考えますがいかがですか。お伺いをいたします。 【市長 答弁】 災害に備えての民間団体あるいは企業との連携についてお述べになりました。 災害が発生したときに民間団体、企業の協力を得る。このことは被害を最小化すると言う意味において非常に重要な役割を果たすんではないかというふうに思います。 大規模な災害や事故における公的支援がすぐ届く、万全な体制がとれるという状況には、残念ながらないというわけであります。 現状はまだ本当に未熟というよりないというふうに思います。議員のご提案であります公募というようなこと、これはもう本当に十分検討する必要があるんではないかと思っております。 【生活部長 答弁】 現在締結しております協定は三重県市町村災害時応援協定を始め県内市町を中心とした協定が5件、三重県水道被害広域応援協定等のライフラインに関するものが2件、ゴミ、し尿に関する三重県災害等廃棄物処理応援協定を締結しております。 また、市独自の関係団体との協定といたしましては、仮設住宅用の用地提供に関しまして、市土地使用対策予約協定をウッドピア松阪共同組合と締結しております。 企業が行うライフラインの復旧のために私有地を借用する協定2件と緊急放送に関する協定の計11件を締結しております。 以上が締結状況でありますが、議員お尋ねの建設業協会との締結は行っておりません。 ですが、個別の形態といたしまして松阪市競争入札参加有資格者名簿に登録の業者に対し、平成18年度から防災協力事業者登録制度を設け、自然災害等の応急対策に関し自発的かつ迅速、的確に協力の意志のある事業者を応募いたしまして登録している次第でございます。 現在の登録者数は67業者となっております。 なお、タクシー等の旅客自動車協会につきましては、現在、協力等の意向調査を行っている状況にございます。 次に災害時におけます企業との請負と委託についてでありますが、災害時の物資等の輸送に関する協定は、県においてトラック協会、赤帽共同組合の2団体の間で締結されております。 現在のところ、県への要請による確保という観点から、市での単独の協定は行っておりません。 しかし、市域におきましても大量の物資輸送が生じると考えられますので、車両の不足も十分考えられます。 公用車、関係機関の車両以外の車両確保のため、企業等の協力が得られるよう取り組んでまいりたいと思います。 次に、避難所対応のトイレ設置と処理、また廃棄物処理についてでありますが、市が備蓄しております簡易トイレは162組ございます。 据え置き型の仮設トイレの緊急時の手当に関しましては、市内3レンタル業者の仮設トイレの在庫が250基と聞いております。 市の簡易トイレの充実と合わせて、仮設トイレの確保を図っていきたいと考えています。 同じく、し尿汲み取りにつきましても協定は締結しておりませんが、市内の業者とは非常事態時に対して協力体制がすでにできておりまして、関係の強化に努めたいと思っております。 災害時のゴミの収集につきましては、被災の程度により膨大な量になる場合がございます。 市では、県下各市町との関係の一部事務組合広域連合が三重県災害時等廃棄物処理応援協定を締結しておりまして、災害時の対応はできるものと思っております。 今後はさきほどご提案がございました、民間の廃棄物処理業界とも話しあいを進めてまいりたいと考えております。 【橋 要望】 建設業協会、タクシー協会との早急の対応を要望しておきます。 それから物資輸送の質問ですが県がトラック協会や赤帽共同組合と協定しているということですが、市内で動かす物資や機材もあるはずです、たとえばトラック協会の松阪支部というのがあれば、そこと独自協定を結ぶことが可能かどうか模索をいただきたいと思いますし、市内に事務所をかまえる運送事業者もあります。 日頃からの接点はないかもしれませんが、接点がないからこそ協力が得られる関係を作っておくことが必要だと考えます。 いきなり協定という訳にもいきませんから、市内の運送事業者と災害を想定した懇談会のようなものを、開催できたらと思います。 要望としておきます。 次にトイレリースの質問をしました。 避難所では高齢者がトイレに行けないために水分を控えすぎて脱水症状を起こすなど、悲惨な状況も生じております。 たかがトイレとあなどってはいけないわけでして、食べるより大事なところもございます。 今のような梅雨時や夏に災害が発生しましたら、衛生状態は最悪の状態となります。 高齢者や障害者、病弱な人にとっては地震の被害以上に苛酷な状況に置かれることになります。 仮設トイレの機種は、高齢者・障害者等に配慮したものの選定が望まれますし、仮設トイレ等を取り扱うリース業界等に対して、協力が得られるよう体制を整えておくためには必要な仮設トイレ数を推定しておく必要があります。 今市の仮設トイレの備蓄とレンタルできる数を答弁いただきましたがその数で対応できるかの検証も合わせてお願いしておきたいと思います。 要望といたします。 次に汲み取りについて質問をいたしました。 地震による上下水道の機能停止により、し尿処理が困難になることが考えられます。 倒壊した家屋や焼失した家屋の汲み取り式便槽のし尿については、防疫上、できる限り早急に収集処理を行う必要がありますので一時的に処理量が増加すると考えられます。 阪神淡路地震発生の際は避難所となっている施設のトイレはすぐ汚物でいっぱいになり使えなくなり、また仮設トイレも同様の状況となりました。 中越地震の際も同じことが繰り返されております。 バキュームカーの数、衛生センターの対応が現状で対応可能かどうか確認いただきたいと思います。 次にゴミの収集について質問をいたしましたが、災害時には、通常の生活ごみに加え、一時的に大量の粗大ごみが排出されるものと想定されます。 自治体同士の協力も得られるかもしれませんが、がれきなどを含むごみの排出量を種類別に推定し、あらかじめ民間の廃棄物処理関連業界に対して、協力が得られるよう体制を整えておくことも必要であります。 これも市内の関連業界と一度懇談でもしてもらえれば顔の見える関係が作れるのではないかと思います。 要望としておきます。 それから救援に対する公募の質問をいたしました。 民間の持つ力はずば抜けたものがあると認識しております。 何をしていただけるのか広く公募もいただきたいと考えますが、このことは安全防災課だけではなく、関係するすべての部局で取り組む必要があると考えます。 備えが備えだけで終わることを祈りますが、備えがないために起こる被害は人災であるとも言えます。 このことを意識して備えを充実いただきたいと思います。 要望して質問を終わります。 >>行政への質問 >>トップページ |