新総合計画について


【橋 まもる質問】


それでは通告に従いまして一般質問を行いますのでよろしくお願いいたします。
 新総合計画についてでありますが、第3次総合計画が平成12年度に終わり、平成13年度からは本来ですと新しい総合計画で運用されるべきところを現在は暫定計画での運用となっております。説明のありました今年3月の全員協議会の場では、私は質問の中で「経営理念やら方針を、とりあえずは暫定でやりましょうという会社は聞いたことがなく市長が言われる{企業経営の考え}とは、乖離があるのではないか」といった発言をいたしたわけでありました。しかしそのことは、政策形成過程から多くの市民の方に参加をいただくために要する時間であり、私が2年前に質問をしました「市民参加の街づくり」という方向と合致することでありますので、より良い総合計画ができることを期待し、また1年間は走りながら考えるという事も理解しながら新総合計画を心待ちにしておりました。
 そして今回やっと一次案が出来上がりました。
 総合計画は地方公共団体の憲法だと言われたりもいたしますが、行政を運営するにあたりその方向性を示す一番大事な憲章だと考えます。
  そんな意味から気のついた点を順次質問してまいりたいと思います。 まず総合計画の作成に当たりましては今の時代をどのように分析し、将来はどのように時代になるかを判断することから作業が始まるわけでありますが、しかしこの流れの速い変革の時代にあっては将来を見通すことは非常に難しい事だろうと思われます。
 せめても現状の分析だけは間違いなく行いたいものだと思います。
 新総合計画案の中では、時代の潮流・社会情勢の変化の欄で【国全体での経済発展に伴い所得や生活水準の向上が果たされる中、社会や経済の成熟化が進み人々の意識は、「物質的な面での生活の豊かさ」から「心の豊かさやゆとりのある生活」を求めるなど、価値観や生活様式が大きく変化してきています。】とこのように書かれてあります。
 まずこの「心の豊かさやゆとり」でありますがこれが言われたのは1980年代の頃ではなかったのかと思います。高度成長期が終わり安定成長に移行する時代で行政的には「地域開発」や「都市開発」よりも「地域づくり」「まちづくり」等の言葉が使われだした、十数年前からの話ではないのかと思われます。もちろん現在も「地域づくり」「まちづくり」の言葉は使われてはおりますが、その後1990年代のバブル崩壊をへて、現在では地方交付税の削減、過去最大の失下落し続ける株価そして政府が行おうとする「聖域なき構造改革」このような情勢の変化とそれに伴う社会システムの転換期を迎えようとしている現在でありますから、今回出された新総合計画案の成長を前提とした時代の読みでいいのか疑問に思います。
 また、少子高齢化時代の欄では平成9年の出生率と平成7年の高齢化率の数字が出てきますが10年先までの計画を作ろうとするには少しデータが古いように思われます。
 最新のデータでしっかり時代の流れや市民ニーズを読み取る必要があろうかと思いますし、前段に申し上げたように地方交付税の動向を含めた財政的裏付けも必要かと思います。
 総合計画は、市長の政策方針という側面もあるわけですので、市長にお尋ねしたいと思いますが、現在の経済と社会の情勢、ならびに松阪市の今後も状について、財政フレームも含め市長はどのように受け止め分析してみえるのかお伺いいたします。
 次に先ほど申し上げた、時代の変化を念頭にいれ21世紀の総合計画を考えますと、歴史的な転換期を迎えこれまでのようなやり方では通用しない時代となった今、その方向性は大きく舵を切り直す必要があると、私は考えます。
 総花的な総合計画ではなく財政にしっかり裏付けされた総合計画とするためには、切りつめる部分と、伸ばす部分のメリハリ、そしてプライオリティーをつけた計画でなければならないと考えます。
 3次総合計画との違いの中で新総合計画は何を切りつめ何を伸ばしていこうとお考えなのかお伺いをいたします。
 次に行政評価システムについてであります。
 一般論として言われていることでありますが、職員はこれまで総合計画に対し無関心であり日々の業務の中でそれほど気にかけているものではなく、読むのは、予算編成時期の「こう位置づけられている」という理屈づくりぐらいだとも言われております。
 しかしそれは職員の責任ではなく、総合計画自体が総花的、抽象的であるゆえに職員個々の仕事とのつながりが見い出せなく、関心が持てないと言うことになるのだ思います。
 今回の総合計画作成にあたっては一般公募の市民を始めたくさんの方が貴重な時間を使い、審議を頂いている計画でありますし、また、総合計画は市長の経営方針でありますからこれを軽んじられるような総合計画では市民としても市長としてもたまったものではないわけであります。
 新入職員にいたるまで理解ができ、具体的でメリハリのあるものでなければならないと考えます。
 そのためには、これまでのように実施計画に実施件名と予算が書かれたものではなく、恒常業務での市民サービスの向上、あるいは効率化、省力化等も目標とした数値とタイムスケジュールを持ったものでなければならないと考えます。
 総合計画は基本構想、基本計画、実施計画がすべて一体となって機能する計画でありますから、行政評価システムは年度当初から機能させる必要があると考えますが、現在マネージメントシステムの中でどこまで進めているのか、お伺いいたします。
 次に財源が先細りする中で少ない経費でいかに効果の上がる行政をおこなうかを考えなければならないわけですが、今回提示の総合計画案の基本構は、ほとんどのページが税金を使う項目ばかりでありまして、効率化、省力化しようという項目は最後の一行にしか見当たりません。 たとえば事務事業の見直し、受益者負担の見直し、民間委託、補助事業の見直し等を行い効率的、効果的な行政を行うことを目的とした総合計画を打ちたてている市も幾つかございます。とりわけ民間活力についてはたくさんの市が総合計画に入れております。 松阪市においては効率的、効果的な行政運営と民間委託等を含めた民間活力の活用について総合計画の中でどのように位置付けるのかお伺いいたします。
 最後に基本構想と基本計画の違いについてでありますが、基本計画の序論の中に【基本構想とは、主要指標の見通しや政策を明らかにし、総合的かつ本的な行政運営の指針とします。】また、【基本計画は基本構想で示した将来像や政策などを具体的に進めるため、政策、施策、事業の体系や内容を明らかにし、行政運営の指針とします。】とあります。 しかしこの二つを読み比べてみると基本構想の施策の方向の中で、基本計画に示される内容がほぼ記載されており、言い回しを変えているだけのような、部分が随所にあります逆に基本構想の方が具体的な部分も見受けられます。
 また、部局ごとの施策内容に統一性が無く具体的に書かれた部分と、そうでない部分が混在し真意が見えづらい部分があります。  基本計画は、実施計画につなげて行く大事な部分でありますのでもっと具体的であってよいのではないかと思いますし、「新松阪市総合計画試案作成市委員会」の提言ではもう少し具体的な項目もございました。
 基本構想と基本計画、もう少し整理をする必要があると考えますが見解をお伺いします。 以上で一回目の質問を終わります。


【市長答弁】


  時代背景の変化、新たな認識、こういったことを前提にこの総合計画をこれまで準備してきました。
 ただ、いろんな表現の問題につきましては、市民委員会の提案を含め審議の中のご指摘、議論を通しまして,より良い総合計画を作らせていただきたいと考えております。
 少子高齢化の欄での平成9年の出生率と平成7年の高齢化比率の数字につきましては新しいものにして行くことが大事だと思いますが、総合計画の中身の検討につきましては、影響がないものと考えます。
 時代の潮流の中で第1次案の中で書いてある認識というのが今当面私が持っておる認識でありますのでご理解いただきたいと思います。
 これまでの総合計画との違いについては、実施計画の中でのプライオリティーというものが極めて大事になってくると思われますので、私としては一言でいっておる歴史、文化の息づく公園都市松阪という、イメージを重点的に絞りたいと考えている。
 行政評価システムについては、将来レベルの高い政策評価システム等も考えながら、第1段階では事業評価システムを導入していくということで、今日まで検討委員会の皆さんのご論議もいただきながら原案を作っており14年度から試行できる状況まで来ております。
 効率的、効果的行政運営につきましては、まさに私の命題の大きな柱であることはいうまでもありません。
 今後マネジメントシステム構築の中でそういった課題をいくつも明らかにしていきたいと考えており、もちろんこの総合計画の中におきましても、民間活力の活用につきまして十分理解しながら進めておるつもりでございます。
 基本構想と基本計画についてでありますが、記述に同じようなところが見受けられますので、今後検討していきたいと考えております。


【橋 まもる再質問】


  時代の潮流を正しく読むことは大切なことだと申し上げましたが、地方分権、市町村合併、交付税の削減等、時代の変革を迎える起点の時期である事は市長も認識いただいていることと思います。
 松阪市の総合計画は1年遅れとなりましたが、良いように解釈すれば時代の流れを感じる時間がその分余分にでき、このことはより良い判断が可能となったとも言えます。  松阪市と同じように、県内でこの時期に総合計画の検討にある市を調べましたら津市が中期の検討を12年度に行っておりまして、13年度を初年度とする中期計画の中で時代の評価をこのようにしておりました。
 【バブル経済の崩壊以降、さまざまな要因も重なった長引く不況等を背景に企業ではリストラを進めるほか、行政においても行政改革への取り組みをこれ以上に強めながら、平成12年4月には介護保険の実施や地方分権一括法が施行されるなど社会経済のあらゆる分野において、従来からのシステム変革を伴う構造転換が求められる厳しい時代を迎えています。】 と言うことが序論に書かれております。
 答弁では「成長を前提」とした総合計画ではないとのことでありますが、バブル崩壊後は全てのことが後退しているという事実をしっかり受け止める必要があるのだろうと考えます。
 基本計画の最後の項目、財政運営の適正化の中には社会情勢や松阪市の厳しい状況が謳われております。たとえば【不要不急な経費について徹底し節減合理化など、財政の健全化に努めなければなりません。】とも書かれておりまして、財政の非常事態宣言とも取れる表現であります。  1回目の質問で財源の逼迫することは縷々述べましたので此処では申し上げませんが、このことは非常に大事なことだと思います。 基本計画の最後のページが各部門に配られてから、6本の公共政策が出来上がったのか、あるいは同時期に作成されたのかわかりませんが、この認識は共通の政策を構築して行く前に各部門が共通認識として持つ必要のものだと考えます。
 そしてこのことは、市民の方にも共通認識として理解いただく必要がありそのためにはこのことを基本構想の序論の部分で記載していく必要があると考えますが見解をお伺いいたします。


【市長答弁】


 時代背景が今後財政を取り巻く環境として、あまりにも見通せない、そういう状況の中でありますから、表現の仕方というのはどこにどのようにどの程度表現していくのか、非常に難しいと思う。


【橋 まもる要望】


 序論に財政の見通しを記しておくことは非常に大事なことであります。誰しもが、買い物をする時は財布と相談しますし、時にはローンを組むこともありますが、それも返せる範囲でないと破綻をするわけであります。
 今後は行政への市民共同参画が必要なことは言うまでもありません。市長、議会、職員、市民が同じ認識のもと共同参画ができるよう、このことを要望といたします。


【橋 まもる再質問】


  「量の充足」から「質の充足」へ、そして質とは「文化」という答弁でありますが、真に成熟した都市でインフラ整備や福祉政策も充足した都市には次に求めるものは、そのようになるのだろうと私も思います。
  例えて言うなら収入もそこそこあり家も車も家電もすべて揃ったお宅が床の間に飾る立派な掛け軸でも購入しようかというような話になるのかなと思えます。
  地方都市に話を戻しますが、収入である自主財源は下がっておりますし国からの交付税もこの先どうなるかわからない状況にあります。
  また、少子化、高齢化、交通安全等早急に対応しなければならない問題も山積しているように思われます。 これらの問題は、総合計画案の市民意識調査の分析が11ぺージに出ておりますが、重要度が高く、満足度の低い項目になるのだと思います。  市長の言われる文化の関係は満足度も高く、重要度も低い位置にありますがなぜそれが一番になるのか理解しにくいわけですが、この点についての見解を再度質問いたします。


【市長答弁】


 文化は,文明とも表現でき今の市民の生き様であると思う、また歴史は先人の生き様であると考える.
 この生き様を将来どのように形づくってもらうかが総合計画だと考えている。


【橋 まもる要望】


 財政逼迫の中、そういった方向性で走り行くと益々苦しくなるのではないかということと、市民の求めるニーズと乖離が発生しないか危惧されます。
 しっかり足元を見た行政運営をお願い申し上げておきます。


【橋 まもる要望】


  次に行政評価システムについてでありますが、目標の設定をどうするか評価は誰がするのか等今までになかったことをやろうとするわけですから、特に政策評価、施策評価については課題も多いことだと理解します。
  14年度は事務事業評価システムの原案を作成するとのことであります。大変結構なことだと思います。 事務事業評価について私のほうからも、一つ提案をさせていただきたいと思います。 目標の選択、設定、対策、評価と今後の歯止めというプロセスを踏む有効な手法として企業が行うQC活動がございます。
 最近では行政にも取り入れられ、特に事務事業の評価システムには大きな効果を上げております。 検討をいただければと思いますので要望としておきます。


【橋 まもる再質問】


  PFI等について基本計画の「効率的な行財政の運営」の中で考えて行くという答弁でありました。方向性として考えにあるのなら民間活力の活用についても政策内容に織り込む必要があると考えますがこれについての、見解とまた、PFI等と言うことでありますが、これはアウトソーシングも含まれると思いますが、市長は総合計画に民間活力の活用の手段としての、PFI、NPO、アウトソーシングの語句を記載するつもりがあるのか、ないのかお伺いいたします。


【市長答弁】
 今後いろんな市民の皆さんにご指摘も頂きながら、審議会等の議論の中で詰めていってもらうようにしたいと考えます。


【橋 まもる要望】


  1回目の質問でも申し上げましたが、民間活力の活用を検討していこうとする県市町村はたくさんございます。 前向きにご検討いただくことを要望といたます。
  今後総合計画案はまだまだ見直しを行っていくのだろうと思いますが、せっかく市民参加でやってきた総合計画でありますので、その意思が、適切且つ具体的に表現されますよう要望し質問を終わります。







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