講 師 石川 洋先生
「演題」
道を極める

人は苦しみの中から気付きが生まれる
日 時 平成16年10月5日(火)
時 間 午後 6:30開演
会 場 松阪市市民活動センター
駐車場が無料にてご利用になれます。
駐車券を受付にて提出してください。
住 所 松阪市日野町788
カリヨンビル3階
会 費 2,000円(講演会)
茶話会 1,000円(うちの茶の間)
石川 洋先生と語ろう会)

【石川 洋先生のプロフィール】 
昭和五年、栃木県生まれ、十七歳のとき一燈園《いっとうえん》創始者・西田天香《てんこう》師に出会い入園を決意。同人として無所有の奉仕者となる。かたわら「仏桑花《ぶっそうげ》の会」事務局長、順教尼遺弟会「この花会」相談役、「ありがとう・愛の会」会長、「ユニテの会」などを提唱する。平成十年一燈園を離れ、市井の托鉢者として再出発する。なお、PHPゼミナールのほか、企業・団体などの講師として多数のファンを持ち、受講生に「人としての生きざま」を問いかけ感動を呼ぶ。海外ではカンボジアなどで幾多の危険な場面に直面しながら難民救済にあたっている。
 著書に『一燈園法話 人生逃げ場なし』(PHP研究所)、『逃げたらあかん』(ぱるす出版)、『冷たい雪も温かい』(タナベ経営)、『感謝にまさる能力なし』(大和出版)、『今から始まる』(柏樹社)などがある。

石川 洋先生が「座右の銘」としている自作の詩(五つの自戒)です。
@つらいことが多いのは感謝を知らないからだA苦しいことが多いのは自分に甘えがあるからだB悲しいことが多いのは自分のことしかわからないからだC心配することが多いのは今を懸命に生きていないからだD行きづまりが多いのは自分が裸になれないからだ
人間の苦しみの原因の一つとして、「人との比較」があります。
体の障害はあっても、心の障害者になってはならない。障害はその人間の個性である。体の障害はありのままに素直に受け止め、世の中のために笑顔ひとつでも人にさしあげることができるならば、そのままで立派な生き方なのです。一日十人の人に笑顔をさしあげるだけで、運命は変わっていくのです。
誰もみていないんじゃない。見ていなくても、見ていないところで何ができるかということが人格をつくる。苦しいかもしれないが、見ていないところで自分を鍛えること、自分を磨くことが大事なのです。

叶 力
石川 洋著
『叶力(かのうりょく)』とは、一人ひとりの命のなかに宿され、生き、はたらき、すべてを成就させる力、その命の源を言う。生まれたままの、人生をまっとうしうる、生かされている命、他を生かしめる命、生涯を成し遂げる力、それが『叶力』です。生きとし生ける者は、生きる力をいただいてこの世に命をあずかった、その大いなる本来の力に気づき、感謝して自他ともにどう生きるかが大事です。
人間に与えられている四つの命
1.天命・・・・天のはたらきという意味。具体的に言えば、太陽と空気と水の三つの無償の恵みによって私達は生かされている。そのことを自覚し感謝して生きることが天命に生きるということです。
2.地命・・・・大地のもっている命の恵み。
3.運命・・・・命を運ぶ。問題の原因は自分にあることを知ることです。ほかの原因にせず、明るく人生を運ぶことです。自分が変われば周囲が変わる。運命はその人の心のままに表れるのです。
4.使命・・・・人のために命を使うこと。私達が生きるということは、自分のために生きるということではなく、人のお役に立つことで生かしていただいているということになるわけです。人のはたらきにより生かされていることを知ることで、人生を豊かに生きることができるのです。

自分の都合を捨てることさえできれば、道は必ず開けていくものなのです。自己点検で大事な事は問題は他人にあるのではなく、自分にあるのだということを、どれだけ気づけるかという点にあるのではないでしょうか。
隣組をつくりなさい。自分とタイプのあわない人、発想の違う人と、何人とでもお友だちになりなさい。同じようなタイプの人間関係は腐ります。いやだと思っている人ほど自分を育ててくれ、自分の偏り、行き過ぎに気づかせてくれるのです。昨日を今日に引きずらないこと、過去の記憶にとらわれないことが大事です。昨日と関係なく、毎日まっさらな気持ちでその人を見ましょう。

納得のいかない苦しみが人を育てる。

神様や仏様はいろいろなかたちを通して人間を育ててくださっている。けっして自分に都合のいいことだけでは人間は育たないということ。もう一つは、納得のいかないことにも、人の見ていないところで真剣に取り組んでいけば、それが自分の人格を磨いていくのです。自分がした苦労などわずかなことであって、自分が苦労したら、その分だけ、あるいはそれ以上に人の苦労が見えてこなければなりません。苦労は与えるものではなく、いただくもの。多くの人々の苦労をいただき、自分の苦労とする時、その苦労は必ずや実っていくものなのです。

一燈園の下座行四つの教え(トイレ清掃行)

1.裸になれ。(肩書きを取り外し、裸の自分になったときに何ができるか。)
2.下におりる。(上から見ると不必要な人がでてきがちです。この世に生をいただいた人は、すべてがこの世に必要な人なのです。それは下からの視点でないと見えてきません。)
3.選ばない。{行}とは自分を捨てることです。
4.継続する。めげずに続けることこそが大事なのです。続けていけば本物になるのです。

商売というのは、人に喜んでいただくこと、お客様の必要にこたえ、お役に立って信用を積み重ねていくことなのです。ですから、何をおいてもお店にきてくださるお客様との縁をこころから大切にすること。信用は刻々の信用であることをお客様から教えていただいた。商売人は自分の欲を離れ、お店にきてくださったお客さんとの縁を大切にすること。その縁さえ大切にしていれば必ず縁は縁を呼び、道は開けていくものです。

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