かめさんの詩集
第十四弾
古稀 そのアット ランダム III
ミールが消え
現代の恐竜伝説が死んだ
どこにもない
墓場を求めて
あてもなく
空を
さ送っている
数知れぬ
人工の漂流物が
夜汽車の窓に
蠢めいている
旧蹟を訪ね
星の誕生を
托鉢する
むかし
ぼくの通夜で
弔問客が
異口同音に
“あいつ(オマエ)は
子供のまま逝ってしまって・・・・”と
ー南無阿弥陀仏
を唱えてくれた
木棺のなかの ぼくは
全身から溢れてくる
〈微笑〉が
新しい童話の
書出しの一行
になりました
とぎれることのない
寂しさ と
悲しみ が
砂の上で
駆けっこする
ゴールは
逃げつづける
まだ
わずかに
のこっている
モノ が
デth に
あたたかく すいこまれていって あかるく 生き いきと あそぶ
優雅さ
の余韻と香り
気高さ
の余韻と香り
羞い と
知性
の余韻と香り
が
手厚く
石棺に
納められて
埋葬されて
化石足跡
になる
北風が 裸木を シンホニーする
よしを