かめさんの詩集

第十三弾

古稀 そのアット ランダム II

 

上下が引っ繰り返えっている

世界地図を片手に

歩き回ってみると

ヒト

が アフリカから歩き出したのが

妙に納得のいく

旅ができました

 

寂しみを

サハラ砂漠に

埋めに行って

ひょんなことから

セザンヌの

りんごとオレンジ

を拾って還えてきた

 

絶えることのない

哀しみを

繋ぎ合わせて

クレオパトラの

頸飾りを編む

 

時間を止めて

無限の空間に放つ

怒りが

描く幾何学的模様が

さ迷い

やがて

古代ギリシャの空に戻っていく

 

万華鏡を

覗いて

苦しみの

心音を聴き

遊ぶ

 

何もすることのない

この忙しさを

掘り返えし 掘り返えし

誇りを掘り興す

 

 

 借景の森に

 一夜の宿を求め

 盤根に身を寄せ

 見えないものの大きさに

 草葉の陰の

 虫の知らせに

 怯えていました

 その後

 僕の遠心分離機

 は動くのを止めてしまった

 

 

 

 何もしない 忙しさを 楽しむ よしを

       

 

 

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