| 1.表示セルの模擬設置 |
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まず、一射分の○×表示(表示セル)を作り、実際に道場へ持って行き、見え方などを検討したところ、2つの問題点が発覚しました。
・高輝度LEDを用いても午後2時くらいにまともに太陽光が当たると見えにくい。
・高輝度タイプは視野角が狭く、道場の端からだと見えない
2つの問題点をいろいろと実験して確かめた結果以下の方法を採用することになりました。
・LEDにキャップをかぶせて光を拡散させることにより、表示を明るく見せる。
・表示セルを10゜傾けて設置することにより道場の中心に光軸がくるようにする。
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| 2.PIC基板の製作 |
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PICを扱うのは初めてなので、シミュレーション用のPIC基板、スイッチ入力部、表示部を製作し、回路の検討、プログラムの開発に使用。
基板をフォトエッチングして、穴開け、切断、ハンダ付をそれぞれ分担。
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| 3.表示セルの製作 |
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表示セルは全部で7×4=28枚必要で、市販のフォトエッチング基板は寸法取りに余分が出て不経済なため、市内の基板製作会社である松和産業に相談したところ、「学校のことなら…」と無料で30枚の基板を製作していただけることになりました。
できあがった本格的な基板に4本の抵抗と12個の高輝度LED、1個の接続用コネクタを取り付け。 |
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| 4.LEDキャップの制作 |
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高輝度LEDの光を拡散させるためのキャップを制作。ABS製のパイプを長さ12mmに切断しヤスリがけで整形したものに、表面をサンドペーパーがけした1mm厚の透明アクリルを円形にパンチしたものを接着剤で接着しました。
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1枚の表示セルにつきLED17個だから、17×28=476≒500個のキャップを製作。大変な作業となりました。
できあがったLEDキャップを表示セルのLEDに取り付けて表示セルが完成です。
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| 5.PIC制御回路の製作 |
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スイッチ入力制御部のプリント回路が大きくなり、基板のフォトエッチングを行うのに本校の露光器で露光できないことが判明。(株)サンハヤトに相談すると「うちでやってあげましょう」との言葉をいただき、パターン図とフォトエッチング基板を送って(株)サンハヤトで露光、エッチングをやっていただいて送っていただいた。
制御基板にPICと74HC574や抵抗、コンデンサ類をハンダ付けして、スイッチ部分の回路と制御回路をコネクタ接続して完成。
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表示部の制御回路はPICを使った信号受信部と74HC574を用いたラッチ回路を別基板としたため、学校で製作。
今回は屋外で使用する表示板であるため、すべての基板にグリーンレジスト。
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| 6.スイッチ入力部の製作 |
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アルミシャーシーに入力スイッチ、状態表示用2色LED、キー電源スイッチ、矢取りスイッチを取り付ける穴を開け、同時に保護用に透明アクリル板にLED以外の穴を開けて、取付け配線。
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| 7.表示板フレームの作成 |
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まず、木製フレームを組み立て、それをプラスチックをアルミでサンドイッチした複合版に取り付け塗装。
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| 8.表示板の組み立て・動作試験 |
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表示板フレームに表示セルとPIC回路、ラッチ回路を取り付けて配線。

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この段階で、スイッチ入力部と接続して回路の動作チェック。
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| 9.アルミフレームの製作 |
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今回の表示板は、屋外に取り付けて使用するため、表示板を保護、防水するためにアルミのフレームに透明アクリル板をつけたものを表示板の上にかぶせることに。
まず、アルミのアングルを切断し、これを機械科の伊藤先生にお願いして溶接していただいた。そうしてできあがったアルミフレームを塗装した後、透明アクリル板を接着。このフレームを表示板本体に取り付けて完成。 |
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| 10.据え付け工事 |
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完成した表示板を弓道場に運び、据え付け工事を行った。
まず、看的場でスイッチを操作する人間が道場の様子を見ることのできる窓をブロック塀に開ける作業を行った。厚さ20cmのブロック塀にサンダーで切り込みを入れ、コンクリートたがねとハンマーで壊し、またサンダーを使うといった繰り返しで窓穴を開けた。
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開いた穴にあらかじめ作っておいた透明アクリルを張ったボックスを埋め込んで完成
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次に看的場内部にスイッチ制御部をウォールボックス内に取り付け、電気工事を施した。
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最後に看的場外壁に穴を開けアンカープラグを打ち込み、表示板を固定。さらにアルミフレームをかぶせて完成。 |
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長年、弓道部の顧問をしてきて、いつかは電光表示板を作りたいと思っていたが、作業の量を考えるとなかなか課題研究に取り入れることができなかった。今年電気工学科の3年生に部員が8名いたため、思い切ってやってみようということになった。
昨年までに製作した「電気工事室デジタル時計」や「汎用デジタルカウンター」に比べて大幅に作業時間がかかったのは、PICを用いた制御回路を作るのが初めてで開発に時間がかかったこと、製作物が大型で非常に作業量が多かったこと、屋外使用なので防水のため正確な工作が必要だったことがその原因であったと思う。
開発については夏頃から準備を進めてきたのだが、なかなか思うように行かず、回路設計とプログラムに年内一杯までかかってしまったことが大きかった。本来、時間があれば生徒にもPICについて学習してもらい、プログラミングもしてもらうつもりだったのだが、結局時間がなくてできなかったことが残念だった。
それでも「ものをつくる」ということについて、正確な加工が必要なこと、常に気を抜いてはいけないこと、できあがったときの充実感と達成感など大切なことは十分に学んでくれたと思う。
予定を大幅に越えて2月末までかかってしまい、自宅学習中にもかかわらず、毎週実習室が空く金曜〜月曜に登校して作業してくれた生徒諸君はさすがに3年間クラブで毎日練習をしてきただけのことはあると感心すると同時に、その努力に感謝したいと思う。
最後になりましたが、今回参考にしたのは近くの武道館弓道場に設置されている600万円の電光表示板でしたが、それとほぼ同性能を有する今回の表示板を材料費10万円未満で製作することができたのは、表示セルの基板30枚を無償提供していただいた株式会社松和産業様、学校では露光できないサイズの基板の露光、エッチングを無料でしていただいた(株)サンハヤト様、屋外看板の設置に関して防水処理などに多くの助言をいただいた世古美装様、アルミフレームの溶接をしていただいた機械科の伊藤先生、そしていろいろと相談やお手伝いをいただいた中村先生をはじめとする電気工学科の諸先生方の協力のおかげであることを記して、この場で感謝したいと思います。
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