ミクシィでちょろっと書いた短文です。あれこれ騒動があるようなのでこちらで公開。
こんなものを置いていかれても、困る。好意だから、なおのこと困る。蛍光色めいたライトブルーにピンク、
オレンジ。ペンキをぬりたく ったかのようだ。浅葱、薄紅、橙、とは表現したくない。
食物であるとも思いたくない。思ったが最後食べる義務が生じるでは ないか。この毒々しく染め上げられた砂
糖の固まり、ゼリービーンズを。
色のついた砂糖、という点では確かに金平糖もそうだ。だが違う。和名で呼びたくなる淡い色彩と、ほろほろ
と砕けたあとにふわりと溶けて いく食感は断じて異なる。
愚痴をひとりこぼしていても仕方ない。幸い大した量はない。少しづつ食べていけばいいのだ。ため息をつい
て、熱い茶を用意した。
口に入れて、噛む。じゃり、と硬さを残して砕けた。粘性の高いゼリ ーとあいまって、不快感がある。だが。
あまい。ふ、と何かがほぐれた気がした。
白砂糖そのものの、舌に残るきつい甘み。黒糖のようなこくもなければ、グラニュー糖の上品さもない。
それに、癒された。
自分を笑うしかなかった。
ゼリービーンズ生産者の皆様すみません。でも好きになれない。