新庭園と中庭

新庭園

 檀家から樹齢150年を越えると思われる槙の木の寄進を受け、新本堂と客殿に接する位置に新庭園が造園された。造園は平成16年5月、若手造園家、松阪市本町濱口農園の濱口直嗣氏によって進められた。槙の木と五葉の松を主役に、しだれ梅、もみじ等を脇役に見立て、さらにそれらを引き立てる舞台装置として、本堂側に井筒、柚木(ゆのき)型石燈籠が、また塀側には蹲踞(つくばい)と織部型石燈籠が配されている。なお、この銭形(銭鉢)の蹲踞は、水戸黄門さんとして知られる徳川光圀公が京都の龍安寺に寄進されたものの複製で、中の文字を右回りにたどると「吾唯足知(われただたるをしる)」という仏教の教えの真髄が読み取れる。
また、タマリュウ、苔の地被植物が美しい。早春にはピンク色のしだれ梅が咲き、6月頃にはビョウヤナギ((未央柳)別名美女柳とも言われ、花は黄色で優雅。金線海棠、金糸桃とも呼ばれる)や柏葉紫陽花が咲く。
                        

中庭


 この中庭は、本堂、大玄関棟、客殿、それに客殿と庫裏をつなぐ渡り廊下で囲まれている。新庭園造園に際して伊勢砂利を敷いたことと、本堂と大玄関棟の新しい建物に照らされ、明るい中庭となった。中央付近にはモチの木の古木がそびえる。6月にはクチナシの花が香る。





境内庭

 山門を入って右手、閻魔堂と庫裏の間に、新しく庭が誕生した。建仁寺垣の前に、槙、百日紅、枝垂れ桜が植えられ、石灯篭や庭石が配され、蹲が置かれた。この庭はこれらの庭木や庭石の寄進を受けて、平成17年10月から18年3月の間に役員(世話人)並びに郷津町内の有志のご奉仕で造園された。なお、蹲は平成16年に枯れた山桜の切り株の上に、置かれている。



あ〜あ、お庭の掃除は疲れるな〜。