副住職のページ

大震災でのご縁

今年は、東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、生き残った方々もその後、避難所で厳しく辛い生活を過ごされたと思います。そんな被災地と西方寺の間で、ご縁ともいえる出逢いがありました。

44日の新聞に未だ電気の通じない震災避難所にロウソクを送る支援の記事がありました。そこで、西方寺からも現地支援窓口で避難所にもなっていた気仙沼:青龍寺(曹洞宗)に本堂用ロウソク、食器、日用品、子供用書籍などを数回にわたってお送りしました。その際お手紙にて、西方寺ではお檀家の方々と千部会で罹災死亡者追悼回向を厳修したこと、皆の被災地への思いなどを青龍寺ご住職にお伝えしました。その後、青龍寺殿からお電話を頂き、現地ではテレビなどで報道されないような厳しい状況もあるが、数多くの支援物資・励ましの手紙をもらって現地も復興に向けて頑張っているとのことでした。特に手紙は、本堂に掲示して避難所の方々が読まれ、励みになったと言って頂きました。過日、青龍寺殿から頂いたお手紙に、震災で言葉に出来ないほど辛く悲しい思いをしたけれど、この震災がなければこんなに多くの方々と出逢いご縁を結ぶことはなかったという文面があり、胸が熱くなりました。

現地の方々が元のような穏やかな生活に戻るには長い年月がかかることでしょう。そのため、これからも被災地の物質的復興だけでなく、精神的復興に支える長期的なサポート・支援をしていきたいと思っています。