長期滞在のよさは、その土地の人と親しくなれることである。親しくなればしぜんと情報も多くなりその土地の魅力が倍加する。土地の人しか知らない世界に導いていただける。松浦武四郎が久摺、納沙布、知床日誌で描いた世界で、知り合った人々に教えていただいて豪快にして優雅・華麗な風物詩を描いた。

道東 冬・早春 風物詩
 道東の冬の自然は想像の域をはるかに越えていた。驚きの世界であった。その驚きの世界に近づくことができたのはクロスカントリースキーを習ったためであった。

 国後島へもっとも近い野付半島のトドワラへのクロスカントリースキー。まるで壁の上を滑っているような見事な雪質に大感激。ただただ広いフィールドに驚くばかり。快晴で知床半島、根室半島、国後島も見えたが強烈な冷え込みであった。根室湾と続く湖の砂州がエゾシカでびっしり埋め尽くされていた。冬が近くなると遠く十勝平野からも移動してくると聞いた。観光客など一人もいない。エゾシカ、オジロワシ、オオワシ、カラスの世界であった。屈斜路湖の夕陽の中の白鳥。美幌峠の方面に沈む夕陽が凍結した湖に映え、輝く湖面に白鳥が泳ぐ様はまさに風物詩であった。この白鳥を見ながら露天風呂に入ると最高。だが日没の頃は零下の世界である。斜里町ウトロの港は流氷で閉ざされる。知床半島が受け皿のようになってオホーツク海からの流氷が斜里町の海岸を埋め尽くす。
 

 スキーで自然を楽しむ 
 知床フレペの瀧へ 知床自然センターの指導員の方々の案内と説明でオホーツク海へ落ちるフレペの瀧への散策。専門家の説明は最高。コースから知床連山を一望。
 アカエゾマツの大森林を 「北海道の木」に指定されているアカエゾマツ。とてつもなく静かな森林でエゾシカの鳴き声があちこちから聞こえた。
 カラマツの林を 短期間に成長するが乾燥するとねじれるので用材として使い難いと聞いた。葉を拾い少し焼いてお茶の葉に使った。このコースでお会いした元摩周農協の組合長さんご夫妻に懇意にしていただいた。
 サロマ湖を 日本で三番目に大きい湖だが最深度は19.6メートル。砂州の左はサロマ湖で凍結。右はオホーツク海で流氷。最高のゲレンデであった。
 
 
 湖上のチカ釣り 「どこから来たんや。釣りはせんのかな。残念やなあ。それは」 湖上のチカ釣りは道東の風物詩だった。北海道で長期滞在をして残念だったのは釣りをしなかったことである。
 夜間のスノーモービル 阿寒湖で零下14度の寒夜にヘットライトだけを頼りに猛スピードで走る恐怖と寒さにちびってしまった。
 パンケトー 北海道の形をした、「上の湖」という意味のこの湖は摩周湖とともに融氷が遅い。阿寒湖の湖開きが終わっても凍結している。幸い天候に恵まれて見ることができた。
 樹氷 川の水蒸気が木を見事な樹氷に変えた。条件が整わなければ見ることができなかった。神秘的なダイヤモンドダストは写真に撮れなかった。
 早春
 ジュウベイが騒ぐ 北海道に縄文時代からの犬がいると岐阜大田名部名誉教授が。外観上の特長は「舌に紫色の紋がある」と。松浦武四郎を案内した人の子孫の友人が飼っているジュウベイはまさに縄文犬。北の大地で連綿と生き続けた犬である。春が来てジュウベイが騒ぎ始めた。
 御神渡り 屈斜路湖の巨大な御神渡りが崩れ溶け始め釧路川の水量が急に増した。(4月9日)
 知床フレペの瀧の上の草原 二月末にここを自然センターの人に案内してもらっていた。五月五日雪は消えていた。後ろは羅臼岳。
 真っ青な牧草が 雪が融けたらいきなり真っ青な牧草が。これが大地だ! 後ろは海別岳。

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