カナダ・バンクーバーにて

カナダ・バンクーバーにて
 4月28日から5月5日まで、カナダ・バンクーバーへ行ってきた。娘とその子(5歳と3歳)そして私の4人旅である。カナダといえば前回1ケ月滞在したカナディアンロッキーの麓での印象が強いが、当然のことながらバンクーバーは全く別の顔をもっていた。そこで孫たちとゆっくり過ごした今回の旅もまた忘れられない思い出の1ページとなった。


4月28日
 成田空港でエア・カナダに搭乗したのが夜の7時、およそ9時間でバンクーバー空港に着く。カナダ時間でちょうど4月28日お昼12時。そこから滞在する郊外にあるB&Bまでおよそ45分。憧れのリムジンを満喫しつつ Ocean Breeze Executive B&Bに着いた。午後はあたりを散策。遊具のある公園があちこちにあり、孫たちは大喜びで遊具で遊んだり、咲き乱れるたんぽぽなどの花を摘み花束を作ったり、綿毛を飛ばしたり・・・歩いて20分ほどの港の近くまで行き(この道はほとんど毎日往復することになる ほどよい散歩道)、買い物などをした。
4月29日
 シー・バスでダウンタウンへ。何度も乗ったこのシー・バスは、ダウンタウンのウオーターフロント駅に接続しているウオーターフロント・ターミナルとノース・バンクーバーのロンズデール・キー・ターミナル間を約12分で結ぶ定員400人のフェリー。船内からはダウンタウンやスタンレー・パーク、ライオンズ・ゲート・ブリッジが美しく眺められた。また夜間に乗ったときの夜景はすばらしかった。夜景といえば、高台にある宿泊したB&Bの浴室からもダウンタウンの夜景を毎夜堪能することができた。
 タクシーでスタンレー・パークにあるバンクーバー水族館に行った。日本のテレビでも放映され話題を呼んだ「手をつなぐラッコ」がいた。また屋外の巨大水槽には1000頭のベルーガ(白イルカ)が飼育されている。アザラシやイルカのショーを見たり、ベルーガとの触れ合いを楽しんだ。ショーを孫たちも大喜びで見ていた。
 このスタンレー・パークはダウンタウンの西端、イングリッシュ湾に突き出た先端部分である。約400haもの広大な敷地内には巨木が林立している。帰りは、林の中にたくさんいるリスに餌を与えたり、国鳥のカナダガンを追いかけたり孫たちは水族館以上に楽しんでいた。
 ついで、スタンレー・パークを1時間で1周する馬車ツアーに参加した。途中、トーテムポール広場に立ち寄った。ここには、ブリティッシュ・コロンビア州のインディアンの村から移したり、復元したトーテムポール8基が並んでいて圧巻であった。
 トローリーバスで駅まで戻り、シー・バスで渡る。今夜は、日本食レストランでおすし、日本で食べるのとかわらずなかなかおいしかった。今夜といっても、8時を過ぎているのにまだまだ明るかった。
 
4月30日
 バスでカピラノ吊り橋へ行った。ノース・バンクーバーを流れるカピラノ川の両側は深い渓谷が形成されており、この渓谷に架かる非常に長い吊り橋がカピラノ吊り橋である。渡るとゆらゆら揺れ、下を覗くと深い深い渓谷が見える。しかし頑丈な造りで恐怖は感じない。橋を渡った先はトレイルの整備された公園になっている。私たちは、ツリートップ・アドベンチャーを楽しんだ。これは「リスの視点」を体験できるという最新アトラクションで、自生するダグラスファーの木を支柱として渡した7つの吊り橋を伝い空中散歩が楽しめるところである。橋の高い所で地上約30m、木を傷めないように特殊な工法で固定してあるという。園内にはトーテムポールの建つ広場もあり、私たちは散策とパスポートスタンプを集めたりして楽しんだ。
 今日はさらに足を延ばし再びバスでグラウス山に向った。ノース・バンクーバーの背後に聳える標高1250mの山である。麓からはスカイライトというゴンドラで1128mまで上る。ゴンドラを降りるとそこは真っ白な雪の世界、孫はおおはしゃぎで雪と戯れていた。またここは山と海に囲まれたバンクーバーの市街を見下ろすビューポイントでもあった。15分ほど歩いて親を失い保護されているグリズリーの兄弟を見に行った。
 ゴンドラ、バスと乗り継ぎ港に戻った。
5月1日
 朝方少し雨が降っていたがそれもすっかり上がり、今日も近くの公園で遊具で遊んだ。孫たちはこの公園がすっかり気に入った様子。ここにはリスがいて、花もいっぱい咲いていてカナダの公園は自然が豊かである。ちょうど桜が満開で、もくれん、シャクナゲもたいへん美しい。
 シー・バスを降りてギャスタウンへいった。ダウンタウン東部にあるギャスタウンは、1867年、イギリス人のジョン・デイトンが家を建てたバンクーバー発祥の地である。名前はデイトンのあだ名であったギャシー(騒々しい)・ジャックに由来するという。1886年の大火により被害を受けたが、大陸横断鉄道の開通により復興した。1960年代後半には再興計画が持ち上がり、今ではバンクーバーを代表する観光地になっている。この賑やかな町を歩き、お土産を買ったりした。石畳のウオーター通り沿いには高さ5.5mの蒸気時計があり、15分ごとに汽笛を周囲に響かせていた。
 北米第3の規模を誇るチャイナタウンもあった。バンクーバーのチャイナタウンが形成されたのは19世紀後半のことで、最初に渡ってきた中国人はカリフォルニアのゴールドラッシュをめざしてきたものといわれているそうだ。中華門を過ぎたあたりからチャイナタウンは始まる。ここで本格的な中華料理の昼食とした。
 次に、タクシーでグランビル・アイランドに行った。ダウンタウンのある半島から南に行くグランビル橋のちょうど真下、フォールス・クリークに突き出した小さな半島である。ゴーストタウン化した工場跡地が1970年代の再開発でよみがえったグランビル・アイランドは、ショッピングとグルメが楽しめる人気のエリアである。私たちは専ら子ども遊園地を楽しんだ。タクシー、シー・バスを乗り継いで戻った。
5月2日
 今日も2ケ所の公園で遊び、シー・バス それに連絡しているスカイトレインに乗った。これはコンピュータ制御による無人運転の軽鉄道で、車両は3〜5両編成で、ダウンタウンは地下を走るが、スタジアム・チャイナタウン駅のあたりから地上に出て高架上を走る。なかなか快適である。向った先は、サイエンス・ワールド。バンクーバー万博の際に建てられた建物で、現在は科学館として一般に公開されている。館内には科学について遊びながら学べる体験型の施設が揃っており、子どもから大人まで楽しめる。といっても3歳や5歳では少し無理かなと思ったものだが、子どもは遊びの天才、結構夢中で遊び、閉館が名残惜しそうだった。こちらの公園でも遊び、夕食を摂って、スカイトレイン、シー・バスで帰る。画像は、シー・バスから見たダウンタウンである。
5月3日
 この旅行中、比較的天候に恵まれたが、ゆっくりできる最終日の今日は、あいにくの雨模様。それでもとタクシーで、メープル牧場にでかけた。ここには触れ合って楽しむいろいろの小動物がいた。孫は、はじめは少し怖がっていたのだが、そのうちに慣れ、うさぎ、にわとり、豚、七面鳥、水鳥などに餌を与えて喜んでいた。なかでもうさぎは牧舎の中まで入ってなでてみたりしていた。ヤギの乳搾りも見ることができた。馬に乗っている子もいて羨ましそうであったが、バースデイの集いの子どもだけとのことで諦めた。
 バスで戻り、シー・バス、スカイ・トレインでメトロ・ポリスに行き、ショッピング。まずは、おもちゃのトレインに乗って、ショッピングセンター内を一巡。とてつもなく広い。子ども服やおもちゃなどを買ってもらい大喜びしていた。スカイ・トレイン、シー・バスでロンズデール・キー・ターミナルに戻る。そばにありよく行った屋内マーケット・ロンズデール・キー・パブリック・マーケットもお別れである。最後の買い物をした。夕食は帰り道にあるジャパニーズレストランでおすしを。ここは前に行ったおすしやさんとは違い、中国系の人の経営なのか日本語は通じず、メニューもアボガドの巻き寿司などユニークなものがあった。最後の日ということで遅くなって10時に帰ったのだが、B&Bの方がケーキパーティを用意してくださっていて感激!
 部屋に上ってからも、今日買ってもらった服をあれこれ着てファッションショウ、おおはしゃぎの夜は更けていった。
5月4日
 朝、5歳の孫と散歩に出かけた。いつも通った道と反対方向に行ったら、思いがけず近くに美しい町並みが広がっていた。
 孫を写真に収めるのに夢中で、この旅行中孫の写真は300枚以上撮ったのだが、景色は・・・
画像は 道端にはどこでもきれいな花がいっぱい
     シー・バスから見た入日
     別れの朝 B&Bのご夫妻と
 11時 チェックアウト
 タクシーでバンクーバー空港へ
 エアカナダ 2:00 離陸
5月5日
 成田へ着いたのは、日本時間15:45
 
 1ケ所に留まって、孫たちとゆっくり過ごすのも楽しいものであった。

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