ロボティクスノーツ 〜ROBOTICS;NOTES〜

PlayStation3版 & Xbox360版

初回限定版:\9240、通常版:¥7140(いずれも税込)


アドベンチャーゲーム


Xbox360版の初回限定版を発売日に購入。

2012年8月7日に完全クリアしました。


シュタインズゲートに続く科学アドベンチャー第3弾という事で発売までずっと期待して待ってました。

もちろん発売日に購入し、それまでプレイしていたゲームを放り出してプレイしました。

全てのプレイを終えて・・・、面白かった事は確かですが、前作ほどではなかったというのが正直な感想です。

そこら辺もキチンと書いていこうと思います。

まずゲームの紹介として概要から書いていきます。



舞台は2020年の種子島から始まります。

やや無気力なゲーム少年である八汐海翔がプレイヤー演じる主人公です。

そのお隣さんで幼馴染みのロボットアニメオタクの瀬乃宮あき穂が通う高校にロボット部を作り

巨大歩行ロボットを作って万博に出展しようとして、一緒に海翔も巻き込まれるといった部分が導入になります。

科学アドベンチャー第3弾という事で、僕がプレイしやすかったのは、主人公が変なオタクではないという事です。

カオスヘッドノアの主人公は単純に気持ち悪くて、

シュタインズゲートの主人公は背中がむずがゆくなるくらい妄想が酷かったです。

今回の主人公は、多少無気力で何かというと格闘ゲームで勝負しようと言い出しますが、

まあ言動は普通でしたから、フツーにプレイできました。

オタク要素は、ゲーム中盤で出てくる神代フラウという東京から転向してくる女の子が一手に担っていて、

今回は、笑って見ながらプレイしてました。



今回、僕が問題視したいのは、科学要素があまり出てこなかった事ですね。

シュタインズゲートでも相当簡単に説明してくれていたと思いますが、

今回はそういう要素がなかったですから、どの辺が科学なのかと感じました。

おそらく、巨大ロボットを動かすための例の材料がそうなのでしょうが、

ホンの少し説明があっただけなのと、

実際に物語でそれが劇的に役立つといった印象が薄かったように思います。

制作スタッフ間で難しい事柄をどう説明するかの議論が出たと思いますが、

今回は、難しいためかほとんど説明がないんですよね。

科学アドベンチャーを名乗っているのに、少し残念でした。



あと、今回プレイヤー間で評価が低かったのに分岐があると思います。

この作品では、ポケコンというタブレットPCが普及していて、

その中に入っているTwitterを模した「ついポ」というソフトに返信を出す事でフラグが立っていきます。

前作・STEINS;GATEでは、

携帯にメールが着信した時、音楽が鳴ったのでそれで返信するタイミングを理解できたのですが、

今回は、着信を知らせてくれる音などがないのです。



コレが何を意味するかというとですね。

この科学アドベンチャーシリーズは、比較的選択肢の選択がシビアです。

という事は、目的のストーリーに行かせるまでに何度も同じ部分をプレイする事になると思います。

当然、何度も一々テキストを読むワケがないですから、スキップ機能で飛ばしながらプレイします。

それで、相手の発言が来たコトが音などで知らされないのであれば

返信のタイミングを逸してすっ飛ばしてしまい、バッドエンド一直線を繰り返す事になるのです。

僕は、ゲーム雑誌・ファミ通Xbox360を購読していて

ロードが終了した後にチェックすれば良いという事を幸いにして知っていたからヨカッタですが、

だったら、そういう情報を知らなかったら、ずっと迷い続ける事になってしまいます。

制作会社の5pb.の方は、

ネットで調べる事まで含めてROBOTICS;NOTESというゲームだとインタビューで話していました。

僕はその考えには、ある程度賛同します。

が、ノベルゲームではない骨太のアドベンチャーゲームが好きな人なら、

ノーヒントで自力でクリアしたいと言う人も多いはず。

さらに悪い事に、このシリーズは正解の選択肢が分かりにくいんですよ。

ということは、何度も繰り返すことになって、

最悪のケースだとイヤになってプレイをやめてしまう事になってしまいます。

骨太の雰囲気を持つ作品だけに、チョットした配慮がないことが残念でした。



分岐についてもう一つあります。

5章までは、フツーに進んでいきますが、

キャラのフラグが立たなければ5章でゲームは一旦終了します。

でも、それまでの「ついポ」の分岐選択によって、3人のサブヒロインのフラグが立っていたら

6章、7章、8章のそれぞれの章の話に入っていきます。



そこで困る事態が発生します。

僕がまさにそうだったのですが、

初回プレイ時で6章、7章をすっ飛ばして、イキナリ8章に入ってしまったんですよ。

5章の終了付近で険悪になったキャラクターたちが8章では仲直りしていて、とても驚きました。

実際は、6〜8章の全てを終えていないと9章以降は進められないので、

ワケが分からないまま、トゥルーエンドを迎えて最後までポカーンという事態にはならないので良いですが、

ネットで批判されたのは分からないでもないです。



ストーリーはSTEINS;GATEと比べて緊張感がない平和な日常が結構長く続くのですが、

僕自身はROBO-ONEというホビーロボットの格闘大会があったことで

一気にゲームに入り込めたので、比較的最後のプレイまで進められました。

ただ、人によっては、海翔の無気力ぶりや、コレまでの科学アドベンチャーシリーズとは違う

平和さが続くことにプレイを投げ出したかもとは思います。



実績の条件は3つほどグランドフィナーレを迎えた後で解除したモノがありますが、

比較的丁寧にプレイしていれば解除できるモノばかりでヨカッタです。



ただ、「居ル夫」のタグ解除はメンドくさかったですねえ(苦笑)。

実績が絡むために、ストーリーを読み進めるのを中断して

ポケコンを起動して「居ル夫」で画面をスイスイしているのは最後の方は面倒でした。

ゲームの流れを完全にぶった切ってしまいますからね。

それほど意地悪なモノは少なかったですが、

用語説明のLIPSと絡んでいたりとか最後まで油断ならず、正直コレはストレスがたまりました。



あと、格闘ゲームをプレイする時に、指定されたボタンを押すシーンがあるのですが、

僕はアクセントとして良い効果になっていたと思います。

基本的にはA、B、X、Yボタンを押すだけなのですが、

ゲームの流れを止めてうざいと感じる方も多かったと思います。

でも、波動拳コマンドや昇竜拳コマンドがあったら、

今度はクリアできんという方が出てきてもっと評価が低かったと思います。



僕自身、何だか擁護していますね(苦笑)。

それは、グランドフィナーレを迎えて清々しい気持ちになったからです。

STEINS;GATEのように、一部釈然としない気持ちで迎えたトゥルーエンドとは違う

こういう気持ちになれるのもいいかなと思ったのです。

もっとも、僕自身、3回ほど狙ったキャラの話に入らなかったら、

ネットの攻略記事を見てしまいましたから、

自力で全てやろうとしていたら挫折していた可能性が大きいです。

この分岐の分かりづらさをどうするかが、今後の課題だと思います。



ともあれ、今回も相当楽しめましたし、次回作にも期待しています。

僕も特に財政上の問題がなければフツーに買って遊ぶと思いますw。

ただ、志倉社長は、少し企画を抱えすぎているように思います。

もう少し1本1本に集中された方がいいように思います。


プレイ時間(約60時間)

評価はやはりSTEINS;GATEよりは低くなってしまいます。

その要因はやはりスリル要素の少なさと、科学をあまり感じなかったことにあります。

ただ、絶対にプレイする価値はあると思います。

機会あればゼヒ遊んでみて下さい。

<75/100点>


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