THE 恋と涙と、追憶と…。
〜スレッドカラーズ さよならの向こう側〜

PlayStation2:\6800(廉価版:\2000)

確か、限定版もあったハズです。


廉価版のパッケージは、アンマリ、パッとしませんね(苦笑)。

ところで、PCエンジンのゲームで「ソル:モナージュ」というRPGをご存知でしょうか?

僕は、その「ソル:モナージュ」をエンジンでかなりの秀作だと思っていて

その作品でイラスト関連で参加していたのが、

今回取り上げるスレッドカラーズのキャラデザや原画を担当していた風上旬先生です。

僕の「スレッドカラーズ」の第一印象は、その程度の物でした。

実際、廉価版を見た時も、

「あ〜、風上先生のゲームが安くで売ってる。2000円くらいなら買ってもいいか」と思って購入しました。



買って積んでおいて、ふとやってみようと思ってやってみたら予想を裏切られました。

かなり良いゲームなんですよ。

ゲームデザインもシナリオもよくできてるし。

そこら辺を、まず書きましょうか。



ゲームデザインについてですが、ごくごく普通のノベルタイプのギャルゲーです。

テキストを読み進めて、時々出る選択肢を選んでいくゲームです。

テキスト読み返し、スキップ、オートモードなど、ギャルゲーで必要な機能は全てついています。

特に、ゲームデザイン面では問題ないと思います。



シナリオですが、主人公の母が亡くなっている点と

そのせいで主人公が記憶がない部分があるくらいが共通で

攻略するキャラごとによってキチンと別々の話が作られています。

一種のパラレルワールドみたいな感じで。

そして、全てのキャラをクリアすると、物語の意味が分かります。

この前、取り上げたファナティックと同じ傾向のゲームです。

そして、遊んでいてストーリーの先が読めないので、遊んでいて面白かったです。

ただ、ストーリー面では、主人公の記憶の問題で、精神的な病院で治療を受けるため

少し暗めな感じがします。

実際、あるキャラのストーリーを終えても、「う〜ん」と、何か暗い気持ちのまま終わる部分も多かったし。

その意味では「おまけシナリオ」があった効果は大きかったです。

メインシナリオでずーんと暗くなった分、

いい意味でバカバカしいおまけシナリオをプレイして明るい気持ちになれました。



あと、特筆すべきはグラフィックで凝ってます。

キャラが、ゲームの日付で一日進むと、違う服を着ていたりします。

もう、日にちが違うと、全部違う服を着てました。

それくらいバリエーションがあります。

ギャルゲーって年中いつでも同じ服を着ているの多いですからね。

その点は、注目しても良いんじゃないでしょうか。

あと、噴水で水が噴き出していたり、イチョウの葉っぱが舞っていたり(ゲームの日付は11月です。)

マンガのようなスピード感が入ったり、背景がスクロールしたり、雨が降っていたりなどなど

視覚的な効果がたくさん用意されていました。

こういう細かい部分にこだわりのあるゲームです。

ま、「だからと言ってゲームがつまらんかったら意味がない」

というもっともなご意見もあるかと思いますが(苦笑)。



正直、僕はこのゲームを、ゲームとしてなめて見ていましたが

いい意味で裏切られて嬉しかったですね。

現在、シンプル2000シリーズで出ているので

プレイされてみるのも、いいのではないでしょうか。

ただ、主人公が精神的な病を持っているので

少し話が暗めなので、そういうのが嫌いな方はプレイされない方がいいと思います。


プレイ時間(約50時間)

ファナティックと同じく、最後までクリアしてコンプリートして

初めて評価が決まるタイプのゲームです。

言いたい事はレビューの本文で書いたので、

ココでは点数表示のみにしておきます。

<80/100点>


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