フレンズ〜青春の輝き〜

セガサターン:¥7200

プレステ:¥6800(発売予定)

はじめに

このゲームとの出会いは、パソコンでウィンドウズ95をマイパソに導入した時でした。
パソコン版のタイトルは、『同窓会』
サターン版と比べれば、いろんな意味で随分キビシイゲームでした。
このゲームの欠点は、サタFANとかで触れられたのですが、
それは、攻略データをもとにしたプレイで上手く行かなかったのと想像できます。
まず、そこから触れていきます。
(ココからしばらくは、パソコン版の話ね。)

時計がなく、ゲーム内での進行時間が分からない。

どの場所に人がいるか全く示されていない。

この2点がゲームとして致命的な欠陥を持っています。
このゲーム、ゲーム内の1〜2日目に規定回数以上会話してないと、
それから先の進展があっても、ハッピーエンドになりません。

上の赤字の2点がなぜ困るのか?

誰がどこにいるのか分からないので適当に場所へ移動するわけ。
でも、誰もいないという事が頻繁に起こる。
でも移動した以上、時間は進行しているわけで、次どこにいるかとかが、
最初からですが全く分からないのですわ。
適当に移動するうちにゲームはドンドン進行していきます。

キャラによってはイベント選択もあって、さらに混乱に拍車をかけています。
このイベント選択‥‥、正解を選んだのかどうかも解りにくい。
さりげないテキストの行間を読めって事ですかぁ?

結局、適当にイベントが進行していき、最後はフラグが立たないのでしょう、
主人公以外のキャラがいなくなってしまいます。
どこへ移動しても、主人公の独白のみ‥‥。
そのセリフが、「アイツとあの子はどうなったんだ?」みたいなのばかりで、
妄想が妄想を呼ぶ〜♪(T○R)のですわ。
で、最後に鮎に慰めてもらうという、
10回クリアして、10回ともこんなのばかり。

パソコン雑誌の攻略チャートを切望しましたよ、マジで!
で、攻略チャートを見て、
「なんじゃこりゃ〜!!!」(本○ひろ志)
と、怒り爆発!!!(サ○スピ)

条件、厳しすぎッ!

グラフィックの書き換えがやたら遅いという欠陥もあり、
(この欠陥は、当時のマイパソが動作基準ギリギリということも考慮にいれて)
「フッ、次の速いパソコンを買ったら解いてやるぜ!」
の捨て台詞と共に哀れお蔵入りとなりました。

さーて、長くなりましたが、サターンの方に入っていきましょうか。

ゲームデザイン(4)

上のパソコン版で述べた欠点を上手く解決しています。
要するに時計の設置と、その場所にいるキャラに
フキダシマークをマップ上に表示するという方法で解決してます。
ただし、フキダシマークですが、いるのは解りますが、誰かは分からないのです。
うまいですねぇ。

それと、1回の移動でキャラの位置が変更になるのはありません。(例外アリ)
だから多少探していけるのと、チャートと首っ引きしなくてもいいの。

でもっ、欠点があります!
セーブが、どこでも自由に出来ないのです。
何が困るかというと、イベントに突入したら30分〜1時間くらいぶっ通し
プレイせねばなりません。
さらに、イベントで間違うと一発アウト‥‥!
(この場合やり直しするので1時間半くらい時間使う)
の選択肢もあって困ったです。

こんなものですか。
処理落ちもないし、キーレスポンスも悪くないし、
このジャンルの基準はクリアしています。

グラフィック(5)

グラフィック‥‥、絵、イラストッ!
イキナリ壊れてしまいました(汗)。

このゲームのセールスポイント、客を落とすツボ!がグラフィックです。

上手すぎます!!!

どれだけ上手いかは、実際にゲームを見て頂ければ一目瞭然。
普段の会話グラフィックからイベントグラフィックまで堪能して下さい。

ただ、おまけディスクにグラフィック鑑賞モードがあるんですが、
どのグラフィックをクリアして見れるのか、達成度を設けて欲しかった。
見れないので移植の際にカットされたのかと、ほっておいたら
実は見てなかったグラフィックが何点かありました。(後で知った。)

ただし!
元がパソコンの成人向けゲームなのでHシーンはカットされています。
それでボリューム不足になったのでしょう。
追加グラフィックがあります。
しかし、原画担当の人の絵柄が変わってしまって浮いています。
どこが追加されたかは、コレも一目瞭然です。

とは言っても上手いわあ。

音楽(4)

このゲームの音楽好きです。
どちらかといえば最近のゲームは、
ロック調の騒がしい音楽がBGMになっているのが多いですが、
フレンズは基本がピアノの曲で構成されていて、新鮮な感じです。

各キャラごとのBGMも特徴付けられていていい感じです。

僕のお好みはブルーフォレストの曲です。
何か、こっ恥ずかしいのがいいんですわ。

シナリオ(5)

恋愛ゲームのジャンルとしては最高だと思います。
ただし、『同級生シリーズ』を遊んでないので、評価は変わるかもしれません。
で、良いという理由は、どの子を選んでもライバルがキチンと出てくるのです。
で、三角や四角関係で焦りまくる!

1本のシナリオとして見た場合、
プレイヤーへの引きが弱いんとちゃう?というキャラもいます。
この辺は、デザイナーの好みが出てるかなあ?

シナリオに関しては、あとで各キャラごとにまとめておきますので、
全部読んでね★

操作性(4)

特に悪い所はありません。

というか、元々このジャンルで操作性が悪くなるほど、
奇抜なゲームデザインってないですし。
要は、イベントなどをどこまで作りこめるかにかかっているので、
シナリオとしての面白さに比重があると思います。

総合評価(4)

グラフィックの所で触れようかと思ったのですが、
最後に強調したいのでココで触れます。

このゲーム、フルスペックモーションと名付けた1〜2秒のアニメがあるのですが、
コレ、要らないキャラも多いなあ。
元々、大きな動きのない微妙な動きをさせているのですが、
ほとんど顔がチョット動くくらいでインパクト弱いです。
サターンというハードはポリゴンとアニメムービーが弱いので、
何とかしようとがんばった結果でしょうが、
ない方がよかったかもと思います。

注:このフルスペックモーションは、ムービー垂れ流しでなく、
1枚1枚の絵をキチンと描いていったみたい。

というのは、このゲーム、例にもれず製作発表から発売日への時間が長く、
このアニメシーンもその責任の一端があるハズですから、
思い切って捨てる事も必要だったと思う。

このゲームは多くの人に遊んで欲しいですよ。
サターン最後の名作です!

で、現在サターンのソフト、中古でしかないだろうから、
なかったらプレステ版を遊んでねと言いたいですが、
一概に言えないんですよ。

追加キャラとか変更があるそうで、絶妙なバランスが変わって崩れているのでは?、
とは思ってます。
サターン版でも、こんなの違うよ〜(涙)と言うキャラもいましたので。
個人的には、パソコン版でのリミックス版
『同窓会メモリアル・パッケージ』を遊んでもらいたいなあ。
淡さが一番出ている感じがするんで‥‥。
メモリアル〜は、欠点を直してありますが、
それでもチャートを見た方がいいみたい。

で、こっからは、キャラ別の感想です。
クリアしているのを前提に書きますので、見たくないという方は、
ブラウザの『戻る』を使って下さい。

若林 鮎(パソコン版クリア)

ウーン、この子が好きになれるかが、このゲームの
のめりこみ度の5割を担っていると言っても過言ではない。

幼なじみという設定で、常に主人公の側にいるし、話しかけてくるし、
たくさんのイベントも追加されているしね。
萌えるよぉ、マジで!

例えば他の子を選んだ時は、もれなく悲しそうな鮎の顔を見るので
愛おしさ倍増ッす。

好きなイベントは、
肝試しの時の「分かった。見ないでやるからさっさとして来い」ってヤツと、
エンディング間近の、「私、胸大きくないけどいいよね?」
それで主人公が黙ってて、
「なによぉ、ココは『うん』って言う所でしょ(怒)!!」ってヤツ。
そして、最後の
「ずっと‥‥側に‥‥いるよ‥‥」(この時の鮎の顔のアップ)でしょう!
「こんなに可愛かったっけ!?」と思いました。

あと失敗エンディングの時、慰めてくれるので、
「いい子じゃないか。幼なじみっていいなあ」って痛感できますよ。

でもですね、後で購入した原画集で1枚見てないグラフィックがあります。
『主人公の隣を歩く鮎』でして、どこにあるの?教えてヘルプミー!!!

小早川 瑞穂(パソコン版クリア)

えーと、WIN95で何とかクリアしたのはこの2人です。
パソコン版だと、瑞穂と鮎はクリアが困難なキャラです。
というのも、鮎を狙う場合、瑞穂を好きだと洋介に言っておいて
(つまり途中まで瑞穂ルートを進むのです)
途中で鮎に切り換える必要があります。
瑞穂の場合、鮎イベントが絡んできて、鮎が出た場合、失敗です。
そうするには、イベントの発生条件を全て知っている必要があり、
最難関キャラと言うのも頷けます。

が、サターン版は全ての女の子で誰を狙うかプレイヤーが決定できるので、
イベント進行では、そんなに悩まないで済みます。

しかしですね!

サターン版の瑞穂はイヤな子でした。
パソコン版の瑞穂って儚くて陽炎みたいで、つかみ所のない子なんです。
みんなの憧れで、他の子とも一段違うんです。

でも、サターン版は、高校時代つきあっていた男の事が忘れられなくて
諦め切れないドロドロした部分があって別人です!

ドロドロがいいってサタFANでは言ってましたが、
僕はイヤです!

なーんか、俗にまみれたって感じで。
「あの子があんなになっちゃったのか〜(涙)」って
残念な思いが強かった。

基本設定だと、中学時代からなぜか主人公の事が気になって
ずっと淡い想いを抱いていたというのが、サターン版は変わっちゃってるんで。

イベントも印象度が、少し弱いです。(元々儚い感じなので)
そうそう、鮎狙いの男は出て来ないので、
もっと鮎と瑞穂の三角関係を強調してもよかったと思う。
その方が面白いし。

もしくは、洋介と遠藤と主人公の三つ巴とか。

グラフィックはデートの時の服装が良い。
やわらかそ〜で。
あんな感じの絵を描けたらいーな。

秋山 みどり

主人公の悪友でペンションで同室の滝口 洋介の元カノで
元カレの洋介の事がやっぱり忘れられなくて、
洋介の方も諦め切れないという設定から開始です。

基本的に、みどりは洋介とどうやったらヨリを戻せるのかと
悩んでいるので、
主人公は悩みを聞いてあげつつ、コッチに振り向かせるために
アレコレ手段をこうじるというのが『みどり編』の流れです。

で、ゲームを終えてですが、
「主人公とみどりの2人は長く続かないなあ」と思います。
何かみどりがヤケクソっぽくて主人公でいいやという‥‥
エンディングの時点で何より洋介を諦め切れてないんで。

でも、みどりが洋介と分かれる理由も頷ける。
会う度に洋介が「瑞穂はどうしてる?」って聞かれちゃあねえ。
「自分を見てくれてないのがイヤだった。
瑞穂に似せようと、短かった髪も伸ばしたのにッ」っていうの
泣かせます。

好きなグラフィックはアニメシーン採用の
キスシーンですかね。
見るには、ふざけた選択肢を選んで下さい。
僕は、原画集買うまで見れなかった(=存在を知らなかった)よ(苦笑)。

狩野 真琴

僕、音声で聞くまで「かりの」さんって呼んでました。
で、「かのう」さんって呼んでて、「誰なの、かのうさん」って、バカ爆発(笑)

この子の第1印象は、スタイルいいなあ。おしゃれだし。
元々、このジャンルでスタイルの悪い子がいないから、
「見て、私を」って強調してるのかな。
モデルさんだから?そうだろうね。

中学時代は深窓の令嬢が、大学になって女王様に変化!
という訳で、彼女につきまとう糸目のストーカー不二男!
設定がブッ飛んでいるので、なかなか楽しめます。

「私っていやな女よね」と彼女が自嘲するように
キツイ事、言います。
で、都合のいいときに不二男を利用したりして。
それと、好きな主人公と不二男への態度が全然違って、
女って怖いなあと思った。

好きなのは、ゲーム終了間際の移動シーンのイベント、
「アイツには、このご賞味期限切れのおまんじゅうで十分よね!」
というシーン。
最後まで彼女らしいっていうか(苦笑)。

緒方 静香

この子も僕としては、不満が多かったな。

元々、ヤンキーっぽい子ですが、
もうチョットイベントを盛り込んで欲しかったです。

特に好きなイベントはないけれど、
花火大会の時、主人公と一緒にいるんですが、
裸でベッドに一緒にいるって怪しいです。
パソコンだとおそらくHシーンかと思いますが、
鮎編で一緒にお風呂に入るグラフィックが、水着に修正されてるので、
この子もキチンとして欲しかった。

あと、静香は遠藤が好きなんですが、
ゲームクリア後、みどりみたいにすぐに別れるのではという気はしません。
それは、静香にとって遠藤は憧れで、現実には主人公という
気持ちの線引きがキッチリしていると感じたからです。

青木 桃子

同窓会ということで、同窓生5人を優先して解きました。
で、残ったキャラですが、僕のおねえさん路線で桃子さんです(爆)。

この人は、買い物イベントでしょう。
その時の会話が面白い。
怪しげな商店のオヤジ!!
こんなヤツ、ゲームにしかいねーよ!‥‥で、大笑い。

あと、最後の告白シーンでしょう。
こんなくさいセリフは、現実では言えません。
つーか、オレ、言う人もいねーし(汗)。
という訳で、買い物ですよ。とれたてトレトレ、奥さーん‥‥、です(笑)。

村田 深雪

残った年下、ロリ系の2人ですが、
とてもこの子に共感しました。

イヤ、共感したのはセリフでして、この子の行動は理解できません。
今時、東京に出れたら、どんな事でもするという子はいないよね。
で、共感したのは、この子以外の子を攻略していると、
深雪は竜助狙いなんですが、竜助に一直線の夏奈子を
他のみんながかばうんです。

「ずるいよ。そんなの。(夏奈子の方が先に竜助に)
会ってからの時間が長いからってあたし、かなわないじゃない!」
っていじけるんですが、
その姿にごもっともと納得してしまいました。

ですが、行動の全てが変わっていて、
この子は東京に行けさえすれば、あとはどうでもいいってのが
よく解ります。

エンディングでもそれが出ていて、一夏のつきあいって感じですか。
ゲーム中でもそれほど心のふれあいはないので。

佐伯 夏奈子

この子を取るという事は、竜助への想いをねじまげてコッチへ想いを向けさせる
んですが、それほど罪悪感は感じません。

ゲーム開始時から、竜助は夏奈子の事を後輩としか思ってないので
夏奈子の1人相撲です。
竜助・夏奈子が恋人未満なのと、竜助と主人公のタイプが似ているので
結びつく可能性がゼロでないんです。

で、可能性があるので、現実味がありますね。

感心したのは、エンディング間近でして、
夏奈子は竜助を、主人公は鮎をふり切って結ばれるドラマチックさ!
キビシイ現実を確認するんです。
そして何より、一番最後の選択肢で鮎を気遣うか、夏奈子を気遣うかで
エンディングがハッピーかバッドに別れてしまいます。
うまい!うますぎるぅ!!

でも、僕個人としては、夏奈子は初志貫徹して竜助と結ばれて欲しいですね。

次点:鞍掛 不二男

男ですが、特筆すべき声優の上手さ。
他の声優さんも実力派ですが、特に不二男は爆笑モノ!

聞いて欲しいのが、「コレだから一般ピーポーは‥‥」
「鞍掛 不二男のでしゅ」などなど。
抱腹絶倒ですよ(笑)。
悪乗りしすぎ〜(笑)。

こんな所です。お楽しみ頂けましたか??


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