爺の覚え書き

きょうは:


12/12 何事もなき日

9m/sの北風に真っ黒い雲、師走らしい寒い日になりました。冬になって暮らし方がすっかり老人になり、炬燵へ入ったまま何も動かないうちに一日が経ちます。昨日とて暖かな日でしたが、気がつけば陽に当たって暖を取っているのに気づきました。杖突いたお爺さんの日向ぼっこは子供のときよく見た光景です。あー年取るとこうなるんだ、と妙に納得。ヒヤシンスが芽吹いて・・(17:34)

爺の今年の漢字一文字は事実としての『老』、清水寺のは『熊』だとか(19:12)


12/07 機能性のめまい

ふわっとしためまいに長い間悩んできた。どうやら正体が判明した。そもそもは2008年の年末に強いストレスにさらされて、前庭神経炎という耳の病気を発症した。眼振という両眼の目玉が小刻みに左右に振動する症状を伴い、文字通りのめまいによって強いときは何かにつかまらないと立っていられない。発症するのはエレベータのような体が揺れるとき、また階段や橋を渡るなど高所に立ったときである(高所恐怖症になった)。近所の耳鼻科医院に通院した。眼振は一週間ほどで治まったが、耳へ薬剤を流し込む治療と温熱療法と投薬が2年間続いた。めまい自体には何の変化もなく、医者に治療を止めると申し出て中止した。2010年の秋ごろのこと。薬を止めたらめまいが若干軽くなった。

今年は2025年だから以後15年間余ずっとめまいに悩まされながら辛抱してきたことになる。これが医学的にどういう状態なのかは常に追求していた。それがやっとPPPDという「持続性知覚性姿勢誘発めまい」という病気であることが判明した。最近発見された臓器の病気と言うより、患者が多い実態に合わせて規定された印象を受ける。手元の医療資料(大学病院研究所)では2020年発表になっている。5年前には分かっていたのだ。

最大のポイントは機能性のめまいであること。脳・眼・耳など臓器に異常があるのではなく、姿勢を感知して制御する体躯・脚腰などを含むそれらの身体の働きに不調があるということ。一言でいえば揺れていないのに揺れていると感じる症状。したがって治療は精神療法もあるか。揺れの初動が感知できない症状(転倒する)も含むかも。そうだと分かれば治療は早い。揺れていないのだから。(23:13)


12/02 ツワブキ

庭のツワブキを撮ったら、愛知に住む次男からも春に植えたツワブキが咲いたとメールがきた。夜も楽しんでいる、とライトアップした写真も添えてある。楽しい次男らしい。(20:25)


12/01 バスから良く見える

秋日和の暖かい師走入り、今年もあっと言う間に終わるか。今年85歳になって期せずして、体が如意ならず老境にあるを知る。来年はどうするか。

遠景がボケる眼の不調問題(不思議と近距離では問題ない)。バスに乗っているとき景色がボケずはっきり見えるのに気づいた(フロントガラスは駄目)。数年前の事。二重に貼り合わせた安全ガラスだからと察しはついたが、それがなぜだか理由は分からない。ネットで調べてみるも全然ヒットせず、自分だけの特殊な現象かと思った。

それから最近検索にかけてみた。『高齢者 ガラスを通すとよく見える』で検索候補ワードに上がっていて驚いた。高齢化で多くの人が検索をかけている証拠。ところがAIの回答は「そんなことはあり得ない」で、眼科医にかかれ、だった。AIは信頼できない標本のような回答。一般的に医療相談は医師の診断を強力にすすめる。責任問題もあろうが安易だ。すべて医師にまくるから医療費が高騰する。自分で何とかしようという気概に応えてもいいのでは(手に負えなければ医師にかかるのだから)。

なぜバスの窓ははっきり見えるのか、に対して光線の周波数がどうとか、屈折率がどうとか「らしい回答」はついているが、医療問題である論点がずれている。参考にならない。ガラスを通すため、手元にある近視遠視などの度の入っていない眼鏡で見てみた。すると体調によるのか時にはっきり見えることがある。白内障や老眼のある眼ではばらつきが出るのだろうか。やはり度なしメガネも役に立たない。でもここに何か解決のヒントはありそう。(21:02)


11/29 干し柿

11月7日に吊るした渋柿、昨今の冷え込みで見事干し柿になりました。甘く仕上がって上出来。


11/28 眼は命

サキングアイの続き。眼球の位置を老化によって支え切れず、左右でズレるのが原因。正常な眼は本来左右の眼の間隔だけ見る像はズレており、それを脳が統合してピントを合わせひとつの像にしているという。この病気ではズレが大きくて脳で処理しきれず、左右の二つの像を同時に見ることになる。だからこの症状の診断は簡単だ、片眼ずつで見れば正常に見えるからだ。二重に見えるのも特徴だがその原因は多岐にわたる。矯正の眼鏡は左右のズレをプリズムで一つの像に合わせる。ズレを計る特殊な計測器が要る。だた問題はズレの量は時刻によって波があること。朝は普通に見えるが、昼過ぎ夕刻夜とズレが大きくなり見えは悪く変化する。過労・寝不足ももろ。ガラスのプリズムでは変化に対応できない。

ボケと共にこの症状で困るのは距離感が掴めないこと。ノートと鉛筆が縦に並んでいるとどちらが手前かとっさに判断できないときがある。道を歩いていても遠近の距離感がピンとこない。両目での立体視出来ないから当然のこと。運転免許は返上しているが、運転には支障があろうか。若いとき物貰いが出来て一週間ほど片目の生活を強いられることがあった。そのときは特に不自由を感じなかったのは、対応力のある若さゆえか。今は脳が負担に耐えられないのか集中して眼を使うと頭痛がする。首筋や肩も痛くなる。老化だ!

老眼鏡をかけてPCやスマホを操作する分にはくっきり見えて何の支障もない。これだけでも助かる。いまやこのブログの更新だけが生き甲斐だから。(14:21)


11/27 サギングアイ

遠景がボケるという眼の症状について、20年来の疑問がひとつ解けた。高齢になると眼の不調も、いくつもの症状・疾病が重なる。それぞれに原因も治療法も異なる。まず最初のトラブルの老眼は分かりやすく、老眼鏡をかけてチョン。白内障も検査では年齢相応と。眼科で指摘される病気はなく、多少の不都合は歳だから、でチョン。それでも困るのは70歳代から始まった遠景がボケる症状。写真が趣味の爺には、風景写真が撮れず都合が悪い。それに視界がボケる不快さ。しきりに眼科医に訴えたが高齢だからでチョン。カメラの原理から、ピントを合わせる水晶体が老化によって固化して、ピントが合わないのかと自己診断。それなら遠方にピントを合わす、老眼鏡と反対の凹レンズの眼鏡なら良いはずと、眼鏡店で粘るも望むメガネを買えずチョン。悶々と20年がチョン。

老眼鏡をかけて近くを見る分にはなんの不都合もなく、くっきりはっきり良く見える。その境界は気づいた70歳台では5m以遠、最近はテレビまでの2mがボケる、今は1mくらい。もうほとんど全距離。朝は良いが夕方から夜更けになると悪くなる。つまり眼球や網膜など眼その物には問題はない。問題はボケかつ二重に見えること。全身的な体調に連動する、がこの症状を考える上でのヒント。しつこくネットサーフィンでやっと見つけた。そっくりの症状で病名は「サギングアイ」。ところが驚いたことに2022年にNHKの「ためしてガッテン」で取り上げられた記事。3年も前に知られていたのだ。高齢者に多い病気なのに一般化していない。年間16万人が発症とか、実数はもっと多いはず。

眼窩の中に納まっている眼球が、老化で支え切れず位置をズレるらしい。そのため斜視となりボケたり二重に見えるという。治療法はズレを矯正するプリズム眼鏡と外科手術。言わば眼球に起きる眼瞼下垂(がんけんかすい)。引力に負けて体の部品も垂れる垂れる。加齢現象の最たるもの。分かればいい。(21:46)


11/26 楓(かえで)

もみじは樹種によって真紅や朱色など微妙に紅葉の色が異なるものの、楓の葉は真紅から橙色そして黄色と色を変えながら枯れて落葉。風が当たればそれまでのはかなさ。(22:02)


11/25 漢方薬を味方に

夜間尿に困って漢方薬の八味地黄丸を服用して約一カ月。改善していても2回は目覚めて起きる。正確な記録はないが、2年ほど前に服用していたときは夜間1回に改善して中止した、と記憶している。10年以上前のこと、肘の使い痛みで治療のとき葛根湯を処方されたことがある。名医の院長曰く「風邪薬ではない、漢方薬は広範囲の症状に効くもので、葛根湯は上半身の万病に効く」で、託宣の如く見事に効いた。下半身に効く万能薬を聞く間もなく高齢で閉院。探し求めていた。

最近頑固な便秘が治っている。「うん!、これだ」と閃いた。ついに見つけた下半身に効く万能薬。効能書きを見ても幅広い。漢方薬は人を選ぶから難しい。人・症状・薬がうまくマッチすれば見事治癒する。合わないと副作用が出ることもある。薬剤師・医師に聞けばいいが、爺は勘だ。漢方を駆使した徳川家康も八味地黄丸を愛用したらしい。そこまでいかなくてもいいが、老化は病気との戦い、漢方は味方だ。(21:13)


11/23 ヘンな秋

今朝は外気温が10℃を切り7℃で秋たけなわなのだが、いつもなら満開で盛りのツワブキが花が少なく寂しい。猛暑のせいでヘン。(15:07)


11/22 早寝と夜間頻尿

夜間頻尿がすっきりと治まらない。福井大学医学部付属病院の研究によると、就寝時刻を適正にすることで夜間頻尿が改善することを発表している。それによると高齢者は最適な就寝時刻よりも早く寝に入る傾向があるという。確かに老年期になると努力して早めに寝る。睡眠に時間を充分に取ることが健康に不可欠と思うから。その結果、総睡眠時間は長くなるものの眠りの深さは浅くなり、軽い尿意で覚醒するという。特に就寝から最初の覚醒までの時間が睡眠の質に重要だという。

中途覚醒がなかった夜はメモしているので調べてみた。ほとんどの夜に一回以上中途覚醒しており一回も起きなかったのは、25年は3回、24年は6回、23年4回、22年7回、21年10回、20年13回と圧倒的に少数である。その日の就寝時刻を見ると例外なく23時以降。0時以降の夜もある。21時22時以前に寝た夜はない。ところが就寝時刻が遅そければ中途覚醒はないかというと同じぐらいで拮抗している。昨夜は0時過ぎに寝たが2回目覚めて起きた。遅ければ夜間頻尿にならないとも言えないし、早く就寝することが健康に良いとばかりも言えない。高齢の頻尿は一筋縄ではいかない。(22:27)


11/21 年入ると面倒

昨日今日と寒く風も強い。道を歩いていると歩道へ吹き寄せられた落ち葉が、折からの夕日に照らされて嫌に美しい。余りの色鮮やかさに拾って帰ろうとも思ったが切りがない。やはり野に置けで目に焼き付けて帰ってきた。

寒くなったせいか体調はあまり良くない。ふらつきが強い。昨日は床屋、今日はバスで20分の量販店へ行った。歩きはできるが特に歩き始めは酷い。冷静を装っているが傍目にも異常さが目立つだろう。そろそろ杖の出番か。ネットで調べてみるのだが特に病気のせいではなく、老化が進んだ結果のように読める。ここ一カ月でふらつく程度がかなり進んだのだ。歩けなくなる、立てなくなるが予見できるようなそんな感じで滅入る。老化のせいなら医者に診てもらってもどうにもならない。薬を貰うだけの話。まだ動ける、元気を出すか。

夕食後久しぶりに閃輝暗点が出た。高齢とは関係なさそう(50歳あたりがピーク)だが、なんか脳の異常のようで不安になる。15分ほどできれいに消滅して、今はくっきり見えているから心配はいらない。ここまでくると運動もあくる日に足腰の痛みなる。と言って運動は欠かす訳にはいかない。高齢者には太極拳のようなゆっくりした運動が推奨されている。年入ると何かと考えねばならないことが多くて忙しい。(21:00)


11/18 振り返る

テレビは北日本の降雪を伝えるも、庭の温度計は朝8時に12℃、室温19℃。まだ冬に間があるか。

弟と並んで久しぶりに写真を撮った。メールで送ってくれた写真を見てガックリ。弟はシャンと背筋を伸ばして普通に立っている。その横で脚をひらき倒れまいとでもするように踏ん張っている。事実、車を降りた直後で頭がふらついていた。歴然とした差に驚いているのではなく、自分の老化の進行に驚いている。猛暑の夏以降老化の激しさは自覚していた。老化の現在地は、立った時にふらつく、遠目(とおめ)がボケるというかかすむ、両脚が重い。これだけでもうんと老人気分。昨日は歯も一本初めて欠損になった(抜歯と言うらしい)。いやでも背が丸くなる。

老化を振り返る。65歳過ぎから少しずつ老化していても、従来と変わることはなく自覚はほとんどない。体力体格にほとんど変化はなく、幸い恵まれて病気になることもなかった。75歳の後期高齢者になっても変わらなかった。だが80歳台に載ると嫌でも老化を意識し出した。体重は変わらないのに筋肉・脂肪が落ちたからだ。体のふらつきがきて、眼・耳の老化も進む。すると歩行など運動能力もガタ落ち。俄然老化を自覚せざるを得なくなった。散歩など軽い運動をしてもその効果が出なくなり、足腰に痛みが出るようになって、活発に動けなくなってきた。

食欲は落ちず、夜中に2回ほど起きるがまあ睡眠はできている。頭(認知症)も今のところ異常はない、と思っている。いちばん気をつけているのは転倒。次に動くこと。いかに今の状態を保持していくか、が勝負。釈迦の言葉『一切の事物の真相に熟達し、よく気をつけて遍歴せよ』(スッタニパータ1139)、一生は事物の真相の遍歴なんだ。そりゃ忙しい、一生では足りぬ。(11/19 10:39)


11/17 秋、深まる

人もなく静かな菩提寺の境内で、枝垂桜の葉が色づいている。



宮津徳也 https://www.mctv.ne.jp/~kawai/