タウシュベツ橋梁展望所

糠平の町から6kmほど北にタウシュベツ橋梁展望所がある。タウシュベツ橋梁は旧国鉄士幌線のタウシュベツ川を渡る橋梁として1939年に作られた。当時からこの大雪山の麓は国立公園に指定されており、建設にあたっては自然美と人工美の調和を考慮し、ゆえにコンクリート製のアーチ橋になったとされる。それから十数年の間、士幌線は生産された穀物の輸送や切り出された木材の搬出に活躍した。しかし1955年の糠平ダムの建設に伴い、このタウシュベツ川橋梁は人工の糠平湖に沈むことになり、士幌線は新線に掛け替えられた。タウシュベツ橋梁はコンクリート製11連アーチの美しい姿をしており観光名所になっていたが、橋まで行く林道は狭い上に観光客が増えたため、事故が相次ぎ2009年からは林道が閉鎖されてしまった。そこでこの美しいタウシュベツ橋梁を見るために対岸に作られたのがタウシュベツ橋梁展望所だ。国道273号線の糠平湖側の路側帯には小さな駐車場があり、そこから森の中を180m歩くと展望所に出る。展望所は橋から800mも離れているので少し迫力に欠けるのと、橋を大きく写すには望遠レンズが必要になる。また展望所のまわりが森に囲まれているので、タウシュベツ橋梁は見えるが糠平湖全体を見渡す視界はない。この展望所の一番の問題は、肝心のタウシュベツ橋梁が見えるとは限らないことにある。糠平湖の水位によってタウシュベツ橋梁は水面の下に隠れてしまうことがあり、晩秋から早春にかけては露出していることが多いが、晩春から早秋にかけては水没していることが多く、これも降水量に依存するため一定していない。しかも国道からではタウシュベツ橋梁が見えないため国道から森の中を歩いてタウシュベツ橋梁展望所に行かないとタウシュベツ橋梁が見えるかどうかがわからないのが問題だ。国道から展望場所までの間にどこまでも真っ直ぐに続く糠平湖を巡る道を横切る。この糠平湖を巡る道はぬかびら温泉街の上士幌町鉄道資料館から糠平湖北岸のメトセップまでの1978年に廃線となった旧国鉄士幌線の廃線跡8.5kmを北海道自然歩道として整備された道だ。

タウシュベツ橋梁展望所データ
展望 :★★☆☆☆
資料性:-
観光客:★☆☆☆☆
お勧め:★★☆☆☆
期間:通年
お勧め:昼間
費用:無料
施設:展望台のみ
電話:-
郵便:080-1403
住所:河東郡上士幌町ぬかびら温泉郷
北緯:43.4143
____:43°24'51"60
東経:143.1798
____:143°10'47"20
マップコード:679577361*38
MGコード:-
マップル地図:34E-3
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