鯡供養塔

JR函館本線の石谷駅駅前にある石碑が鯡供養塔だ。江戸時代後期の1750年代、この茅部近辺はニシンの豊漁が続き、北海道各地から多数の入稼出漁者が押し寄せて沿岸一帯はとても栄えた。特に1757年の大豊漁の際にはニシンで海が銀色になったと言われ、あまりの豊漁ゆえ浜にはニシンがうず高く積み上げられた。当時は冷蔵技術などなく丸干し、開き、数の子などの加工技術も遅れていたためせっかく獲ったニシンもほとんどが処理放置されるだけだった。そこで函館の佐藤彦左衛門を中心に心ある人々が山と積まれたニシンを土中に埋めて塚とし、その上に塔を建てて盛大にニシンの慰霊法要を行った。この時に建てられた塔が鯡供養塔だ。ニシンのみを祀る唯一の供養搭として1963年には北海道有形文化財の指定を受けている。北海道の沿岸部ではニシンのおかげで食料に困ることはなかったが、乱獲と海水温の上昇等で大正時代に入ると陰りが見え始め、昭和に入るとニシンがほとんど獲れなくなりニシン漁で賑わっていた茅部も次第に寂れていった。この鯡供養塔は石谷駅駅前にあり、かなり立派な石碑で地元住民に大切にされているのがよくわかる。

鯡供養塔データ
展望 :-
資料性:★★☆☆☆
観光客:★★☆☆☆
お勧め:★☆☆☆☆
期間:通年
お勧め:昼間
費用:無料
施設:石碑
電話:-
郵便:049-2300
住所:茅部郡森町字本茅部町
北緯:42.1354
____:42°08'07"55
東経:140.5070
____:140°30'25"31
マップコード:490751848*81
MGコード:-
マップル地図:6D-3
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