黒岩奇岩

八雲の町から北に12km、JR函館本線の黒岩駅のすぐ南側に、国道5号線が線路を越える跨線橋がある。この跨線橋の東側の海岸沿いにある岩が黒岩奇岩だ。この岩は海底火山により生成された流紋岩で、広い砂浜の海岸にここだけ岩がごつごつしていて頂上には「御即位記念碑」と書かれた石碑が建っている。手前には東屋と赤い欄干の橋があり、この橋を渡ると鳥居と祠がある。ここにはアイヌの伝説があり、室蘭に住んでいたアイヌの人々は舟でこのユーラップと呼ばれた八雲に移住しようとした。しかしその時駒ヶ岳が噴火し降灰のため舟が進まなくなってしまった。そこで酋長は神々に酒をあげて無事に目的地へ着けるように祈ったところ、急に何者かが一同の乗る舟を負うて走り出した。しかしあまりに早くて舟がひっくり返りそうになったので再び祈ったところ、今度は静かなものが肩を変えてくれたので無事に黒岩に着いた。それからは神の使いによって無事に着いた黒岩の地を尊いものにしたというものだ。これとは別の伝説もあり、かつてこの地にアイヌの部落が暮らしていた。ある時遠い異国のアイヌの軍勢が舟でこの地に夜討ちをかけてきた。遠い異国のアイヌはいよいよ岸に近寄って上陸しようとすると目の前にたくさんのアイヌの軍勢がいるのに驚愕して逃げ去った。この異国のアイヌの軍勢が敵と間違えたのが黒岩だった事から、この地のアイヌは部落を守る石神(シュマカムイ)として崇拝し、ここに木幣をあげて礼拝したというものだ。祠は大正時代に大漁と海難防止を願って建てられ、1973年に東屋や橋が整備された。国道5号線の函館本線を越える陸橋の上からでもよく見えるし、標識はあるので迷う事はないが、民家の軒先のような場所を通って海に出る必要がある。

黒岩奇岩データ
展望 :★★☆☆☆
資料性:★☆☆☆☆
観光客:☆☆☆☆☆
お勧め:★★☆☆☆
期間:通年
お勧め:昼間
費用:無料
施設:東屋あり
電話:-
郵便:049-3341
住所:二海郡八雲町黒岩
北緯:42.3630
____:42°21'46"70
東経:140.2894
____:140°17'22"00
マップコード:762410214*41
MGコード:-
マップル地図:8A-5
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