開拓使美々鹿肉缶詰製造所跡

苫小牧の町から国道36号線を北北東に17km走った先にある道道10号線との交差点を東に曲がって200m程走ったところにあるのが開拓使美々鹿肉缶詰製造所跡だ。明治初期頃までこの地方は鹿が多数生息しており積雪が少ない事もあって石狩、札幌方面の鹿も食を求めて大挙集まっていた。そこでこの鹿肉を有効活用しようと1874年に開拓使は美々鹿肉燻製所と鹿肉罐詰所および脂肪製造所を設置。さらに翌1875年には鹿の臓腑、血液などを用いた人造硝石床製造所も併設された。さらに建物や設備の増築充実もたびたび行われ、これらの製造技術を習得させるための生徒養成所および寄宿舎なども付設された。当時は産業開発の重要部門として盛業をきわめていたが、鹿の乱獲と大雪による食糧難からの鹿の餓死、鉄道の開道による開拓などで次第に鹿の数が減り、禁猟区域を設定して保護対策に当たったが絶滅寸前となって鹿が捕獲できなくなり、鹿肉缶詰製造所は設置からわずか10年で廃止となった。ここは北海道の負の遺構とでも言えるだろう。現在は製造所跡を記す碑が残っているだけで建物等は廃墟すら残っていない。この製造所跡の碑のすぐ東側には道道10号線沿いに小さな車を止めることのできるスペースがあり、その駐車場の脇には御前水という名の湧き水がある。

開拓使美々鹿肉缶詰製造所跡データ
展望 :-
資料性:★★☆☆☆
観光客:★★☆☆☆
お勧め:★☆☆☆☆
期間:通年
お勧め:昼間
費用:無料
施設:-
電話:-
郵便:059-1361
住所:苫小牧市美沢
北緯:42.7671
____:42°46'01"40
東経:141.7115
____:141°42'41"30
マップコード:113655684*10
MGコード:-
マップル地図:18B-3
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