開拓使三角測量点勇払基点

JR日高本線の勇払駅前の勇払ふるさと公園内の高さ1mほどの盛土の中央にあるのが開拓使三角測量点勇払基点だ。江戸時代の終わり頃には伊能忠敬などの測量により北海道の地図は完成していたが、それは主に海岸部分についてであり内陸部の詳細な地図は存在しなかった。道路や鉄道建設、炭田・鉱山開発などのため北海道内陸部の正確な地図作成の必要性を痛感した北海道開拓使は1873年に米国人技術者ジェームス・アール・ワッソンを測量長として雇い、三角測量を開始した。当初は石狩川上流に基線を考えたが設定に必要になる見通し距離が得られず計画を変更して勇払と鵡川の間の直線14kmに基線を設定し区間の両端に目標台となる測量基点を設置した。翌1874年からワッソンの後を継いだティーの指揮により勇払基線の正確な測量を開始し天文測量によって勇払基点の正確な経緯を求めた。国内要所の測量の開始が1874年以後であることから勇払における三角測量事業は日本の本格的な三角測量の始まりだったと考えられる。銅棹の付いた花崗岩でできた30cm四方の勇払基点は、北海道における最初の三角測量の基点跡として史跡となっている。鵡川基点は現在においても行方不明のまま発見されていない。勇払基点はガラスで囲まれたカプセルの中にありガラス越しに見ることができる。三角測量点の周りには勇払ふるさと公園が広がり公園内には勇払資料館もある。

開拓使三角測量点勇払基点データ
展望 :-
資料性:★★☆☆☆
観光客:★★☆☆☆
お勧め:★☆☆☆☆
期間:通年
お勧め:昼間
費用:無料
施設:-
電話:-
郵便:059-1372
住所:苫小牧市勇払
北緯:42.6323
____:42°37'56"13
東経:141.7323
____:141°43'56"19
マップコード:113178519*78
MGコード:-
マップル地図:18B-5
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