旧下ヨイチ運上家

余市の町中を流れる余市川、その河口の西側にモイレ岬とモイレ山がある。このモイレ山の麓にあるのが旧下ヨイチ運上家だ。運上家とは江戸時代、松前藩が行っていたアイヌ民族との交易を請け負った商人が拠点とした建物で道内に約80ヶ所の運上家が作られた。しかしこれらの運上家は次第に番家や倉庫に転用され、鰊漁が不振になると番屋としても使われなくなり多くが朽ち果てるか取り壊されてしまった。そんな運上家の中で唯一現存するのがこの旧下ヨイチ運上家だ。この旧下ヨイチ運上家は長く借家として使われていたが歴史的遺構であることや現存する唯一の運上家であることなどから1965年頃に林家から余市町に寄贈され、1971年には文化財保護法によって建物が重要文化財に指定、さらに1973年には一帯の敷地が国の史跡に指定された。江戸時代に建設された建物は1853年と1891年に改築されているが、この1853年に改築した時の図面が当時の場所請負人林家に残っていたことから、この図面を頼りに1979年に今の姿に復元された。切妻平入の長大な槫板葺石置屋根、格子窓、紙障子戸は北陸の漁家建築と同じで封建体制の身分制度を反映して床の間着きの上座敷や勤番侍の座敷、入り口近くには使用人用の板張りの部屋、上・下台所等で構成されている。番屋とはまた異なる作りの建物に興味を引かれることだろう。

旧下ヨイチ運上家データ
展望 :-
資料性:★★★☆☆
観光客:★★☆☆☆
お勧め:★★☆☆☆
期間:4月中旬~12月上旬
休日:毎週月曜日と 祝祭日の翌日
時間:9:00~16:30
費用:300円
施設:商家
電話:0135-23-5915
郵便:046-0011
住所:余市郡余市町入舟町10
北緯:43.1979
____:43°11'52"40
東経:140.7881
____:140°47'17"50
マップコード:164694419*87
MGコード:101-0232
マップル地図:22H-2
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