旧余市福原漁場

余市の市街地は大きく分けて余市駅のある東側の黒川地区と余市漁港のある西側の富沢地区に分かれている。この2つのちょうど間にあるのが旧余市福原漁場だ。福原家は幕末から上ノ国で出稼鰊取をしていたが明治初期にニシンの千石場所としてその名を馳せた余市に定住し、明治以降はニシン漁とともに発展した。最盛期には海岸沿いに漁場の建物「鰊御殿」が建ち並び、漁期には出稼ぎの漁夫など多くの人で溢れて繁栄を誇った。しかし乱獲や海水の温度上昇などによって1900年頃からには鰊の不漁が続くようになると福原家は1903年に漁場の所有権を売却。大村家、小黒家、川内家へと漁場は次々に売却されたが1930年頃から鰊がさらに激減して経営が成り立たなくなり、1947年に漁場から撤退してニシン漁は幕を閉じた。こうした鰊番屋は北海道にもいくつか残っているが番屋だけでなく食料が保管されていた米味噌蔵、書類が保管されていた文書庫、漁で使う網を納めていた網倉、カズノコや白子を干すのに使っていた干し場、当時使われていた便所など漁業基地としての遺構が広い敷地に当時のまま残されているのはこの旧余市福原漁場しかなく、1982年には国の史跡に指定されている。現在の施設は1995年に復元されたもので、建物群だけでなくその内部も一般公開されており、簡易な二階建てとなったヤン衆の寝床や急いで食事をするために床板を外して土足のままで床をテーブル代わりにした構造など当時の鰊番屋の作りを知ることができる。また当時のままの文書庫と大きな石蔵は展示室となっておりニシン漁の道具なども展示されている。

旧余市福原漁場データ
展望 :-
資料性:★★★☆☆
観光客:★★☆☆☆
お勧め:★★☆☆☆
期間:4月中旬~12月上旬
休日:毎週月曜日と 祝祭日の翌日
時間:9:00~16:30
費用:300円
施設:歴史的建物群
電話:0135-22-5600
郵便:046-0011
住所:余市郡余市町浜中町150
北緯:43.2000
____:43°12'00"00
東経:140.7789
____:140°46'44"00
マップコード:164693657*75
MGコード:100-2469
マップル地図:22H-1
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