イッポンシメジ属??
2004/09/12 いなべ市員弁町

胞子     ひだ断面     担子器他

 9月12日に員弁町で開催された「みえ・菌輪の会」の観察会で誰かが採集してきたきのこである。

 最初見たときは全体にもっと鮮やかな黄色だったように思う。ひだも確かにもっと黄色かった。
 誰かが適当に名前を付けてくれるかと思って見ていたが、やっぱり最後まで誰も分からないようだ。

 「タマアセタケに近いみたいだけど、傘がとんがってるから絶対違うなあ・・。」「もしかしてキシメジ?いや、かさがとんがってるからカラキシメジかも・・。」「いやいや、やっぱりアセタケ属の何かでしょう・・。」などと苦し紛れに言ってみたが、やっぱり根本的に良く分からないきのこだった。

 持ち帰ったきのこの胞子を顕微鏡で覗いてみると、意外にもイッポンシメジ属の顔をしている! ひだの断面を見ても、どう見てもアセタケ属には見えない・・。それにしても、こんなひだの黄色いイッポンシメジ属があるのだろうか?

 あらためて「原色日本新菌類図鑑」を見てみるとキヒダイッポンシメジ(Entoloma kansaiensis Hongo)というきのこが目に付いた。傘と柄の色を除けば、胞子の形やサイズその他の特徴も良く似ていおり、非常に近縁のきのこであることが分かる。
 さらにその辺りをインターネットで検索してみると、キイロイッポンシメジ又はキイロウラベニタケ(仮称:E.luridum )というきのこがあることが分かった。丸山さんのHP「Wild Mushrooms From Tokyo」に掲載されているキイロウラベニタケ(仮称)の写真が新鮮な時のこのきのこに非常に良く似ていると思った。

いずれにしても、こんな黄色いイッポンシメジ属が確かにあったのだ・・。

(とんでもない勘違いでないと良いが・・。)
 

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